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ギリシャ系移民の一家によって始まったEpiphone。20世紀の初めにマンハッタンに居を構えた一家は、マンドリンを始めとした楽器の製造・販売・修理業を住居兼工房の建物で経営し始めます。家業を受け継いだ長男のエパミノンダスは1928年に社名を現在のEpiphoneに改名。1930年代、ブームがバンジョーやアーチトップギターと変遷していく中、ライバルのGibson社としのぎを削りながらも両社は名声を大きくしていきます、しかし大戦中に生産体制に大きくダメージを受けた同社は、その後労働争議等も経て経営的に大きく落ち込む低迷期へと突入。50年代初頭に工房と深く所縁のあったレス・ポール氏はEpiphone救済をGibsonのテッド・マッカーティに進言。1957年同社はGibson傘下となり、翌年には新ラインナップが展開され新たな道を進むこととなりました。
1960年登場のEpiphone OlympicはGibson "Melodymaker"の従妹ともいえるラインナップで、当時の普及価格ソリッドモデルとして同じカラマズーの工場にて製造がされました。実はMelodymakerよりも細かな仕様変更が多いOlympic。登場初期は"MM"と同じシングルカット、62年頃ダブルカットスタイルに変更、しかしそのすぐ後には兄弟機のCoronet、Wilshire、Crestwoodとともに、Epiphoneオリジナルのダブルカットスタイルに変更がされ、Melodymakerの単なるコピーではなくなっていきます。本器はMelodymakerに倣いシングルカットデザインからダブルカットへと変更がされた2期目デザインの63年製。約42.9mmナット幅のレギュラーネック、ハカランダ指板、マホガニー1ピースボディ。握り応えの心地よいネックプロファイルと、軽いボディから放たれる軽快ながらもラウドな広がりを持った響きが楽しい一本。素体の鳴りが良く、思いのほかボディから豊かなサスティンも感じられます。この頃はヘッドストックの形もまだGibsonヘッドの名残を残したデザイン性ある造詣。こちら全体的にとてもコンディションの良い印象で勿論経年相応のウェザーチェックはあるものの塗装表面の艶感をしっかりと残しております。細かなうち傷、ボディバックのバックル痕等あるものの、顕著に外観を損ねるものはございません。ロッドの調整を含め良好なネックコンディション。ラップアラウンドブリッジがクロームメッキの為、少し後の年代のものに変わっている可能性がございますが、同モデルに使われていた純正パーツです。可愛いルックスながらまさにヴィンテージらしい風格をしっかり備えた魅力的なモデル。ぜひお見逃しなく。当時物のチップボードケースが付属いたします。
Condition:EX+++
Body:Mahogany
Neck:Mahogany
Fingerboard:Rosewood
Bridge:Compensated Wraparound Bridge
Machine Heads:Kluson
Fingerboard Inlay:Dot
Pick up:Original PU380
Nut width:42.9mm
Scale:628.65mm
Control:1Vol,1Tone
Weight:2.41kg
Case/ACC:Chipboard Case
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