Les Paul Junior 3/4 / 1957

22 3/4インチ・スケールに19フレットのスペックをもつLes Paul Junior 3/4。通常仕様の"Junior"登場の2年後、56年に登場した本モデルは、"Junior"のマホガニーボディが流用され、フレットを減らして短くなった専用のネックと合わせることによって製作されました。59年には通常サイズモデルがダブルカットのスタイルに変更され、"3/4"に関してもダブルカットのボディシェイプとなります。ダブルカット期ではネックジョイント部の兼ね合いで、通常モデルと大きく異なるデザインとなりますが、こちらのシングルカット期に関してはラップアラウンドブリッジの位置が僅かに下がり、PUとの距離が広がる他、ほぼ変わらないデザインでパッと見た限りでは通常仕様の"Junior"と見間違えてしまうほどです。このサイズながらしっかりと50'sギブソンらしさを感じられる本器。短いスケールと華奢なネックにより余計な倍音が落とされた印象があり、クッキリとした音像、ハリやコシを感じさせてくれる自然な芯の太さ等、P-90の旨みを存分に感じられる響きを持ちます。スケールが短い分チョーキングやビブラートのかけ方に一癖あり、少し慣れが必要ですが、その演奏性のスリリングさもまた、ユニークなアウトプットを演出してくれる楽しい楽器です。こちら全体的に赤みが飛んで退色しており、ピックガードを外すと元のカラーとの対比が一目瞭然ですが、黄色と黒のモノトーンなサンバーストも良い雰囲気です。その他細かな打痕、ウェザーチェックなどあるものの、著しく外観を損ねるダメージはなく、50年代の製造であることを鑑みるとむしろ良い印象の貫禄溢れるヴィンテージです。ペグは近年製のKlusonに交換済み。その他、ピックアップ、ポット、コンデンサ等電装系は全てオリジナル。フレットの残りは7‐8割程、ロッドの調整も含めネックコンディション良好で、まだまだ現状でも長くお楽しみいただける状態。 Condition:EX+ Body:Mahogany Neck:Mahogany Fingerboard:Jacaranda Fingerboard Inlay:Dot Bridge:Wraparound Machine Head:Kluson Pick up:P-90 Nut width:39.5mm Scale:577.85mm Control:1Vol,1Tone Weight:3.23kg Case:Gibson GIg