1959 Les Paul Standard Reissue "Aged by Tom Murphy" / 2000

前年に40周年記念モデルとして大きな評価がされたヒストリックレスポール。トップカーヴィング、ヘッド形状、薄いバインディング、ネックジョイント部の他、各ハードウェアの配置なども見直され、バックのチェリーカラーには50年代と同じ手法であるアニリンダイによる着色を採用。Historic Collectionのブラッシュアップに心血を傾けてきたエドウィン・ウィルソン氏監修のもと、大幅なアップデートが加えられたスペックです。加えて当”Aged”モデルは、エドウィンと共にCustom Shop設立に携わり、そのペインティング技術の高さに名高いトムマーフィー氏によるハンドエイジングが施されたモデルです。当時一旦はGibsonを離れ地元でリペア工房を立ち上げていた氏ですが、ヴィンテージギターをレストアする際に生まれたテクニックが大きな反響を呼んでいました。オリジナルバーストを仰望し、リイシューモデルへの期待度が高まる当時の市場のニーズにより、Gibson製として初のエイジドモデルが登場することとなりました。 　こちら当時らしいマテリアルの魅力が存分に感じられる一本。複雑な縮杢が見ごたえのあるトップメイプルは近年では中々見られないハッキリとした杢目ながら、角度によって表情に動きがあり、見るからに硬質そうな印象を与えます。併せて99年製同様のマホガニーの導管に吸い付くような薄い塗装の仕上げ、トムマーフィーによるナチュラルなウェザーチェックの表現が一層のリアルさ、説得力を演出しております。ペグ、ピックガード、テールピース等がリプレイスメント。テールピースは60年台のヴィンテージパーツにリメッキを施したアルミ製。ペグは後年製のKLUSONに交換されております。電装に関してピックアップはオリジナルの57Classic、ポットはVol2点が交換済み、コンデンサはEMERSONのバンブルビースタイルのペーパーインオイルコンデンサが換装されております。 　3.80kgと比較的軽く、ヴィンテージアルミテールピースの影響もあるのか、同年製とくらべても倍音感の強い生鳴が楽しめるキャラクター。絶妙な高域レンジの絞り方と低音のこなれ感、柔らかい輪郭ながらもコロコロとした粒立ち感が心地よい初期57クラシックのポテンシャルとも相まって、近年ヒストリックとはまた違った存在感あるトーンを実現しております。 　評価の高い99年40周年モデルと同等スペックの本器、99年製ではほとんど見られない赤みの少ないハニーバースト系のカラーリングである点も魅力的なポイント。加えてアニリンダイがフェイドし始めたバックも雰囲気抜群です。経年相応にいくらかの仕様に伴う小傷もございますが、元よりエイジドモデルの為至って自然な雰囲気です。外観、演奏性に著しく影響するダメージはございません。フレットは多少弦痕がある箇所もございますが、大きな凹みなどなく音詰まりなどもございません。ロッドの効き方も含め良好なネックコンディション。当時付属のタグ類、認定書等も完備。ケースのみオリジナルのブラックのハードではなく、近年製のヒストリックブラウンケースにアップグレードされております。 Condition:EX++ Top:Maple Back:Mahogany Neck:Mahogany Fingerboard:Rosewood Fingerboard Inlay:Dish Inlay Bridge:Tune-O-Matic Machine Head:Kluson Sigle Line (Changed) Pick up:57 Classic Nut width:43mm Scale:648 mm Control:2Vol,2Tone,PUselector Weight:3.80kg Case:Historic Brown Case