FShN-HLTBC Jacaranda / 2008

長野/伊那に工房を構えるベテランルシアー、内田光広氏作。国内外数々のギター工房・工場でのキャリアを持ち、Lowdenでは工場長まで勤め上げた50年を超える分厚いキャリアを持つ内田氏。1991年よりは伊那市高遠町にて工房を構え、ハープギターやデュアルトップギターなど、数々の形状や構造を駆使し、独創的で様々なスタイルのギターを製作してきた大ベテランルシアーです。本器は、2000年に製作された自身の集大成とも言える”#100”を基にオーダーされた"FShN-HLTBC Jacaranda”。フィンガースタイルモデルより進化したボディに、ユニークで独創的なオプションを満載した1本。2008年製USED品。シトカスプルーストップにシダーサウンドボードを併せ持つデュアルサウンドボード構造、黒々とした柾目極上ハカランダシド&バック、フレイムメイプルネック、エボニー指板、ハカランダブリッジ、黒蝶貝を用いた葡萄ヘッド＆指板インレイ、黒檀3Dロゼッタ&黒蝶貝インレイ、バックの響きを送り出すフロントサウンドポート、ヒールレスツイステッドカッタウェイ、アーム&カッタウェイベベルド、ロジャースブラスペグ/白蝶貝ノブ。まず目を奪われるのがその独創的な外観と構造。工芸品のような精巧な造りと他ではお目にかかれない構造の数々。氏のハープギターでも採用されているデュアルサウンドボードは、ボディ内部に共鳴板を設け、トップとはタイムラグのある共鳴音が響き渡り折り重なる独特の構造。本器ではトップにシトカスプルースを用い、内部にシダーの第2サウンドボードが配されています。そしてバックの共鳴音をダイレクトに全面に送り出すフロントサウンドポート。トップから第2サウンドボードをパスし、ダイレクトに配されバックの反響音のみを前面に聴かせます。そして、プレイアビリティも高く、14fジョイントまで削り込まれたヒールレスネックは、薄手のUシェイプのような形状で、ロウフレットからハイフレットまでテーパーの少ない握りです。メイプルネックは重量が増しやすいですがネック材に空洞を入れることでバランスコントロールがされており、ヘッド落ちも感じさせません。カッタウェイ部分も独特で、ボディ容積を最大限損なわぬように考案されたツイステッド構造になっています。バック側からトップ側にかけてスラントする形で構造されています。繊細できらびやかなトーン。しっかりとサウティンがありながら、自然な減衰でコシのあるニュアンスは、あらゆるタッチを網羅してくれます。身細になりがちな減衰は、デュアルサウンドボードから盛り上がってくるタイムラグのある倍音で、後から音量が大きくなるような感覚があり、ギターでは感じにくい錯覚を覚えます。ボディの共鳴を開い弦が共鳴しフィードバックされる、自然のリバーブ感は、唯一無二の響きです。使用に伴う小傷・使用感は見られますが、大きな傷みや割れはなく良好。ネック周りも良好で、フレット残りもサドル残りもしっかりとありながら弾きやすいアクションを保っています。滅多にお目にかかれない内田ギター。その中でも氏ならではの特徴的な構造を満載した本器。現在年産本数も少なくなられ、ますます機会が少なくなりますので、このご機会をお見逃しなく。オリジナルハードケースと、製作過程の写真や完成図面なども付属するコレクタブルアイテムです。 Condition:EX++ Top:Solid Sitka Spruce / Cedar Dual Soundboard Side:Solid Jacaranda Back:Solid Jacaranda Neck:Flame Maple Fingerboard:Ebony Bridge:Jacaranda Machine Head:Rodgers /Gold Fingerboard Inlay:Grape Design Rosette:Black Pearl&Ebony Binding:Ebony Pick Guard:none Pick up:none Nut width:45mm Scale:645mm Case:Original Hard Case