OOO Herringbone Jacaranda 1991

過去五十年間、世界中から選ばれたミュージシャンのためのカスタムギターを作り続けてきたアメリカの巨匠、ジョン・グレーベン氏。著名作家の中では必ず名前が挙がる、言わずと知れた名工巨匠です。本器はの1991年の作品。端正なスプルーストップ、サップの入ったワイルドな杢目のハカランダサイド&バック、マホガニーネック、エボニー指板&ブリッジ、ダイアモンドスクエア指板ポジション、ベッコウ柄ピックガード、ヘリンボーントリム、アイボロイドバインディング、アバロンロゼッタ、スキャロップド・エックスブレイシング。ペグはWaverlyのオープンバックへと交換、ネックヒール裏にはシルバーのストラップピンが装着されています。トラディショナルなOOOスタイル、そして貴重なハカランダを使用して製作を行われた本器。Gruhnでリペアをしていた経験があるからこそ、ヘリンボーンを備えたトラディショナルなルックスに説得力が生まれます。グレーベン氏が作るギターに共通する弦の輪郭が横の弦の音と干渉しあっているような太く甘い響き、甘いだけでなく不思議と高音が抜けていく独特の倍音感。優しく柔らかい、やや憂いを帯びたようなトーン。暗い響きには感じず、華やかなサウンドで明るく聞こえますが耳にキンと来ない優しさを含んでいます。繊細さと骨太なサウンドが同居するTheグレーベンサウンド。ハカランダを使用している分よりクリアに、澄んだ響きを生み出してくれる秀逸な個体です。特段演奏スタイルを問わない響きを持ちますが、やはりフィンガースタイルでの人気が高いだけあり、繊細なタッチでの表現力、低音弦での力強い響きはつい爪弾きたくなる１本。柔らかくメロウな曲で一際個性を感じさせてくれるでしょう。トップ面センターシームの６弦側すぐ横にクラック修正跡が見られますが、裏からパッチも当てられており使用上問題はございません。ボディバックのボトム１弦側にクラックの修正跡が見られ、手で触るとほんの僅か段差こそ感じるモノの丁寧に直されており、反対の６弦側はクラック修正の後にタッチアップが施され光に透かしてよく見ないと分からない程の状態となっています。その他バックのセンターストリップ端に接着剤で付いたと思われる木の僅かなシミやボディトップピックガード付近のやや広い範囲の弾きキズとサウンドホール縁のキズ、8Fネック裏の僅かな塗装変質跡、全体的な細やかな当てキズと擦れキズなど年式相応の使用感は感じられますが存分にグレーベンサウンドを体感できる１本。ネックのコンディションも整えられ押弦時のアクションもスムーズで演奏性非常に良好、サドルの高さも若干残しており少ないながらも調整幅を残しています。本家グレーベンの個性的な響き、他では中々体感できないトーンは沼のように心を捉える魅力を持ちます。優しい人柄を感じさせるような人間味のある響き。是非お手元でご体感下さいませ。 汎用のハードケースが付属します。 Condition:EX Top:Solid Spruce Side:Solid Jacaranda Back:Solid Jacaranda Neck:Mahogany Fingerboard:Ebony Bridge:Ebony Machine Head:Waverly Fingerboard Inlay:Diamond&Square Rosette:Abalone Binding:Ivoroid&Herringbone Pick Guard:Tortoise Color Pick up:none Nut width:44mm Scale:633mm Case:Hard Case