Country Western 1965

ギブソンフラットトップの上位機種"Southern Jumbo"のナチュラルカラーバリエーションである"Country Western"。サザンジャンボ同様、このカントリーウェスタンも1962年を境にマイナーチェンジ、1965年にも仕様変更を経ることとなりました。本器は1965年製、スクエアショルダー、3ポイントピックガード、ナローネック、14度ヘッド仕様。スプルーストップ、マホガニーサイド&バック、マホガニーネック、ハカランダ指板&ブリッジ、オリジナル2ラインクルーソンペグ、ダブルパラレログラム指板インレイ、ダブルリングロゼッタ、オリジナルベッコウ柄セルピックガード、オリジナルフレット、ノンスキャロップブレイシング、ナット幅約39mm、ヘッド角14度、オリジナルフィニッシュ。ADJスクリューは１弦側のみリプレイスへ交換、サドル材はTUSQ材のモノへと交換されています。カントリーウェスタンは1954年からの発売、既に発売されていたサザンジャンボのナチュラルカラーとして生まれ、その後の仕様変更も同じように経てきたモデル。極初期はサザンジャンボナチュラル（SJN）として発売されましたが、1955年からはカントリーウエスタンと改名、1960年には再度SJNと改名され1962年にはSJNカントリーウエスタンへと改名されました。最後の改名の翌年にはラウンドショルダーだったボディシェイプはスクエアショルダーへと変更され、ピックガードはハミングバードのような3ポイントラージガードへと変化します。1965年にはレギュラーグリップからナローネックへ、17度ヘッドから14度ヘッドへと仕様変更が入りサウンドにも変化が生まれますが、本器はその過渡期に生まれた1本。ADJサドルを備えパーカッシブなサウンドと切れ味を持ち味とする時期の個体です。ヘッド角度が浅くなった分やや緩く甘いトーン、ナローネックで弦間が狭くなったために各弦のバラつきが減り非常に纏まったコンプ感のあるサウンド。カッティングでの纏まりやキレの良さは必見です。フィンガーでの演奏では甘く太いサウンドを。ブライトなトーンで爽快にかき鳴らすも良し、素朴でメロウなトーンで歌うも良し。TUSQサドルでやや華やかなサウンドの印象を与えられた1本です。サウンドホール上部のピックガード縁にピックガードクラック痕が見られますが、裏からパッチも当てられ丁寧に補修がされております。バック面にはバックルキズによる塗装が剥がれた痕やピックガード横に弾きキズ、ボディ全体に細やかな当てキズ等見られますが、比較的キレイな状態をキープした貫禄のある１本。塗膜はオリジナル、ナットは牛骨のモノへ交換されています。ネック周りの演奏性は整えられ、ナローネック特有の小回りの利く抜群の演奏性を持った個体です。時代ごとにルックスを変化させてきたSJN/カントリーウエスタン。スクエアショルダーのタイプはシェリルクロウモデルでお馴染みの方も多いでしょう。Late60sらしい甘さとキレが同居するサウンド、是非お手元でご体感下さいませ。 取っ手は破損していますが汎用ハードケースが付属します。 Condition:EX+ Top:Solid Spruce Side:Mahogany Back:Mahogany Neck:Mahogany Fingerboard:Jacaranda Bridge:Jacaranda Fingerboard Inlay:Double Parallelograms Machine Heads:Kluson/Nickel Pick Guard:Tortoise Color Pick up:none Nut width:39mm Scale:628.65mm Case:Hard Case