"D-41"はマーチン社の広報/研究家マイク・ロングワース氏によってデザインされ、1969年に製作が開始されたモデル。数が少なくて高価なD-45を探すよりもD-28に飾りを付けたいという需要から生まれ、28と45の中間モデルとして独自の個性を持ったモデルです。本器は2007年製のUSED品。シトカスプルーストップ、インディアンローズウッドサイド&バック、エボニー指板&ブリッジ、オリジナルゴールドカラーペグ、アバロンインレイロゼッタ&トリム、ヘキサゴン指板ポジション、バーチカルヘッドロゴ、スキャロップドXブレイシング。よく見ると45よりも指板のヘキサゴンインレイが若干小柄になっており、指板周りを除いたトップ面のみでのアバロンを纏った装飾。コンセプト通り28と45の中間的なイメージを体現しています。2018年に仕様変更が加わった現行品とは違いペグがロトマチックタイプ、ナット幅は42.9mm、ブレーシングもフォワードシフトではなくスタンダードX仕様。それら仕様の違いからサウンドの違いも生まれてきます。フォワードシフトに比べスタンダードXの方がブリッジ周辺の強度が高く、締まったサウンドや粒立ちの良い音色が特徴になります。ピッキングのタッチによる音量バランスも整いやすく、サスティーンもフォワードに比べ長くなりやすい傾向。ロトマチックペグは重量があるため弦のエネルギーを減衰させにくくサスティーンが伸びる傾向にあります。音色自体は若干コンプがかったロー感やギラっとしたトレブル、40番台のキラキラとした倍音成分が混じったサウンド。28よりも上品、45よりは庶民的なフランクさを持っている扱いやすい音色です。弦の輪郭も出しやすく、タッチ感次第で甘い雰囲気からパリッとした明るい雰囲気まで演出できる器用な1本です。ボディくびれ4か所に過去バインディング剥がれを直した後が見られますが、非常にキレイに直されており光に透かしてよく見ると若干分かる程度の跡で違和感なく仕上げられています。その他ゴールドペグのメッキ剥がれや薄いくすみ、ボディ全体の薄い擦りキズや細やかな当てキズなどが見られるもののキレイなコンディションをキープされている本器。ネックコンディションも良好な状態をキープされており演奏性良好な1本です。現行品の44.5mmナット幅に馴染めなかった方もこのナット幅であれば心行くまで演奏を楽しめるのではないでしょうか。握り込みやすさも魅力の一つです。40番台のきらびやかでレンジ感のある音色がこのプライスで楽しめるお得なモデル。45を持っている方の普段使いの1本や、28からのグレードアップにもオススメです。
オリジナルハードケース付属
Condition:EX++
Top:Solid Sitka Spruce
Side:Solid East Indian Rosewood
Back:Solid East Indian Rosewood
Neck:Mahogany
Fingerboard:Ebony
Bridge:Ebony
Machine Head:Original/Gold
Fingerboard Inlay:Abalone Hexagon
Rosette:Abalone
Binding:White&Abalone
Pick Guard:Tortoise Color
Pick up:none
Nut width:42.9mm
Scale:645.2mm
Case:Original Hard Case