圧倒的なキャリアを裏付けに卓越した技術と持つ日本人ルシアー藤井圭介氏。富山県に自身の工房を構え、その技術を注ぎ込み渾身の作品を製作しています。本器は氏の2023年の作品"OM-cw"、カッタウェイ仕様のOMモデルです。密度の高いジャーマンスプルーストップに、流れるような杢目で比重の高いココボロをサイド&バック。マホガニーネック、エボニー指板&掘り込みのブリッジ、ゴトー510ペグ&エボニーボタン、緻密に組み合わせたウッドロゼッタ、ローズウッドバインディング、トップ構造はXブレイシングを基としたダブルX構造のオリジナルブレイス。全体を眺めると非常にナチュラル、木材の美しさを感じられる風合い。しかし細部を注視すると見えてくるのは非常に高い木工技術から成る緻密な装飾。異なる木材を組み合わせ、合間のラインですら木材を使用するというさりげない部分に技術の高さを窺えます。その技術はネック周りの演奏性にも遺憾なく発揮されており、手に吸い付くかのような握り応え、非常に丁寧に処理されたフレット、ポジションを問わずに押弦の出来る感覚など非常に高い精度を持って製作を行われています。ルックスや演奏性だけに留まらず、その本質はサウンド。力強くハリのある立ち上がり、それでいて正確で早いレスポンス。減衰にブレがなく自然なサスティーン、ナチュラルリバーブが心地よい音色です。ジャーマン特有の上品さ、倍音を纏うかのような音の立ち上がり方。ココボロ特有と言えるレンジ感、重心の低い密度感のある響き、滑らかなトーン、美しい響きとたっぷりな倍音。太さを感じさせる基音、丸さを感じさせる奥行き感と金属的な鋭さを両立させる艶やかな音色。バランスの整えられた音作り故にプレイスタイルを問うことなく、プレイヤーの想像力や弾き方に応えてくれるポテンシャル。ストロークでは力強く煌びやかに、爪弾くとメロウに繊細に上品に、柔らかいタッチには柔らかい響きを持って応え様々な表情を見せてくれます。藤井氏が成せるボイシング、そのイメージを狂いなく再現させる高い木工技術は完成度の高さを見れば一目瞭然です。ボディエッジの面取りや木材のチョイス、パーツの削り出し、その一つ一つが高次元であり、ディティールどの側面をみても落ち度がありません。本器は全体を通してみても極僅かな拭きキズが見られるほどで使用感のほとんど見られないUSED品。藤井氏のセッティングレベルの高さ、氏が得意とする演奏性周りも抜群のコンディションをキープしています。藤井氏のプレイアビリティーセッティングは第一線プロをも唸らせる技術。指板との関係性を最大限考慮したフレッティングは吸い付くような弾きやすさを実現しており、リピーターを多く生む大きな理由の一つとも言えます。文句なしのキャリアと技術を持つ藤井ギター。是非そのお手元でお確かめください。
オリジナルハードケースが付属します。
Condition:EX+++
Top:Solid German Spruce
Side:Solid Cocobolo(Master Grade)
Back:Solid Cocobolo(Master Grade)
Neck:Mahogany
Fingerboard:Ebony
Bridge:Ebony
Machine Head:Gotoh510/Black
Fingerboard Inlay:none
Rosette:Wood
Binding:Rosewood
Pick Guard:none
Pick up:none
Nut width:44mm
Scale:645mm
Case:Original Hard Case