日本が世界に誇る楽器メーカー"YAMAHA”。ギターにおいても数々の銘器を産み出し、今なお進化を続ける日本発ブランド。日本におけるアコースティックギター黎明期よりその歩みを共にするヤマハフォークギター"FG"シリーズの上位モデルとして、1974年"L-31”の発表を皮切りにラインナップされた"L"シリーズ。"豪華"を意味する"Luxury"の頭文字を冠し、その名の通りゴージャスなルックスとゴージャスなサウンドは今も変わらず、ヤマハアコースティックギターのフラッグシップに位置し続ける代表シリーズです。本器は当時のレギュラーライン最上位モデル、カスタム四天王の下に位置する”L-41”。1980年からの発売初年度の個体です。高級エゾ松トップ、高級パリサンドルサイド&バック、マホガニーネック、エボニー指板&ブリッジ、TM-30Gゴールドペグ、オリジナルパール指板&ブリッジインレイ、アバロンロゼッタ&トリム、ヘリンボーンバックストリップ、ブラックピックガード、ウッドロッドカバー、ノンスキャロップブレイシング。L四天王が1980年のモデルチェンジを経たタイミングでシリーズ名がCJ、N、S、Lと多様化。そのLシリーズで新たに生まれたモデルの1つがL-41。当時Lシリーズの最高峰L-55 CUSTOM、四天王の一角であったL-53 CUSTOM、そしてその直下に位置していたのが本モデルでした。1985年まで生産が行われ、6年間程の生産で廃番となってしまったモデルです。L-55、L-53、L-31A、L-15はオリジナルジャンボタイプですが、L-41はL-10等と同じくオリジナルウェスタンタイプ、その最上級モデル。トリムや指板インレイのアバロン装飾、ブリッジのインレイにパールを使用したluxuryのシリーズ名通り豪華な仕様を与えられています。ダイナミックでボリューミーなサウンド、やや甘い空気感を含んだトーン、この時期のヤマハらしくクリアで澄んだ響き。深く奥行き感のある音色と煌びやかで鋭い響きが同居するサウンド。”L”モデルらしい骨太でサスティンのきいた煌びやかでレンジの広い響きはまさにヤマハを象徴するサウンドです。芯のハッキリとしたフォーキーなサウンド、スリーフィンガーで甘く繊細な響きを楽しむも良し、ストロークでダイナミックに弾ける響きを楽しむも良し。往年のサウンドを感じられる1本です。ボディトップ面の指板両サイドに木部クラック修正跡が見られ、こちらはネックブロック付近の為接着のみで修正されています。指板の延長線上、サウンドホール6弦側と1弦側の縁にトップ面クラック修正跡が見られますが、こちらは裏面からパッチを当てられ補修がされています。ブリッジのピンホール6弦から1弦にかけてクラックが入った後が見られますが、こちらは接着済みで見た目こそ跡が残っていますが使用上問題はございません。これらの点を除くとペグの経年によるくすみやボディに光にかざすと分かる程度の極々薄い当てキズが僅か見られる程で40年余りの年月を感じさせない状態をキープされた本器。現状フォーキーなセッティングとなっていますが、それゆえに当時のサウンドを再現しやすいとも言えるでしょう。ネックの状態は良いまま保たれており、実用性の高い1本です。74年から歴史が始まり、様々な派生機やニューモデルが生まれてきたヤマハLシリーズ。その激動の過渡期に生まれ、ヤマハらしさを存分に体感できる当時のレギュラー最高機種。是非ご検討下さいませ。
オリジナルハードケースが付属します。
Condition:EX
Top:Solid Ezo Spruce
Side:Solid Palisander
Back:Solid Palisander
Neck:Mahogany
Fingerboard:Ebony
Bridge:Ebony
Machine Head:TM-30G/Gold
Fingerboard Inlay:Original(Pearl)
Rosette:Abalone
Binding:Abalone
Pick Guard:Black
Pick up:None
Nut width:44mm
Scale:651mm
Case:Original Hard Case