千葉市稲毛区にて工房を構える"沖田ギター工房"。40年を越えるキャリアで数多くの修理を手がけ、そこから得たノウハウと技術をもって製作される"Okita Guitars"。鉄弦の製作は2007年頃から開始されています。鉄弦とナイロン弦に共通する信念、一音一音が力強く太い音色であり、各弦の音が重なり合った時に音がとろけるような音作り。そのためにトップを極力厚めにし、ネックとボディは一体化するような製作工程を経て製作が行われています。沖田正和氏の信念をカタチにした想い溢れるギター。本器はGibson Lタイプをベースにクラシック仕様で製作が行われた"LOM Classic Lutz/Rose 640mm"。2022年製USED品。ルッツスプルーストップ、インディアンローズウッドサイド&バック、マホガニーネック、エボニー指板、ローズウッドブリッジ、ウッドパーフリング、アバロン&ウッドロゼッタ、ローズウッドバインディング、セラック塗装仕上げ。元々クラシックギターの製作からキャリアが始まっている沖田氏。そのノウハウと鉄弦を作り始めてから得た経験値、そして数多くの修理を行ってきた経験値をミックスしたかのような仕様で本器は製作が行われています。OKITA GUITARSではクラシックモデルにセラック塗装を施されており、センシティブな塗装の分オープンで広がるサウンドを得ることが出来る古くからの伝統的な塗装です。GIBSONのL-00スタイルボディ、ナイロン弦仕様、640mmスケール。クラシックギターに近いサイズ感ですが、鉄弦を演奏する方にはより馴染み深いシェイプでしょう。ネックシェイプ自体も鉄弦に近い丸みを帯びたグリップ、厚みも比較的薄めで鉄弦からの持ち替えにも比較的違和感は少ないことでしょう。設計コンセプトの通りに一音一音が太く明瞭な音色。各弦の音が程よく混じり合い、やや飽和感のあるトーンには音作りの拘りを感じさせます。とにかくボリューム第一という暴れるようなサウンドとは異なり、クリアに明朗に、ということを重視した設計であることが窺えます。各弦の分離感も良く、立ち上がりもスピーディと扱いやすいガットギター。普段鉄弦弾きの方にも馴染みやすい1本です。ボディサイドとボディバック、エンド箇所にセラック塗装が故のケースと反応してしまった塗装負け、ボディバック6弦側くびれ箇所にも衣類と反応した跡が僅かに見られます。これらは致し方ないものと言えるでしょう。その点を除くとボディサイドボトム箇所の極薄い当てキズと極々薄い布擦れ跡程で非常にキレイなコンディションをキープされている個体。ネックコンディションも良好、演奏性抜群な状態を保たれた1本です。鉄弦からの持ち替え、一風変わったクラシックギターとしても使えるガットギター。中々市場に出回らない沖田ギター、お探しだった方は是非お試し下さいませ。
オリジナルハードケースが付属します。
Condition:EX++
Top:Solid Lutz Spruce
Side:Solid Indian Rosewood
Back:Solid Indian Rosewood
Neck:Mahogany
Fingerboard:Ebony
Bridge:Rosewood
Machine Head:Original Gold
Fingerboard Inlay:none
Rosette:Wood&Abalone
Binding:Rosewood
Pick Guard:none
Pick up:none
Nut width:49mm
Scale:640mm
Case:Original Hard Case