千葉市稲毛区にて工房を構える"沖田ギター工房"。40年を越えるキャリアで数多くの修理を手がけ、そこから得たノウハウと技術をもって製作される"Okita Guitars"。鉄弦の製作は2007年頃から開始されています。鉄弦とナイロン弦に共通する信念、一音一音が力強く太い音色であり、各弦の音が重なり合った時に音がとろけるような音作り。そのためにトップを極力厚めにし、ネックとボディは一体化するようなスペイン式ネックジョイントでの製作が行われています。沖田正和氏の信念をカタチにした想い溢れるギター。本器はドレッドノートスタイルで製作が行われた"DOM NAT Adiron/Rose"。2023年製USED品。アディロンダックスプルーストップ、インディアンローズウッドサイド&バック、マホガニーネック、エボニー指板&ブリッジ、グローバーロトマチックゴールドペグ、ヘリンボーントリム&ロゼッタ、アイボロイドバインディング、スキャロップドXブレイシング。トラディショナルなスタイル、ルックスを持ちながら独自の解釈とアレンジが施されたギター。指板のバインディング、アイボロイドバインディング&ヘリンボーンとロトマチックペグの共存、ブリッジは現代的なショートサドル仕様。様々なモデルを参考とし信念を織り交ぜて製作が行われたことが窺えます。設計コンセプトの通りに一音一音が太く明瞭な音色。各弦の音が程よく混じり合い、やや飽和感のあるトーンには音作りの拘りを感じさせます。ボリューミーに、クリアに。アディロン特有の太くダイナミックなサウンドを上手く制御されたようなトーンを持つ1本です。ピックでのアグレッシブな演奏には潰れない響きで、フィンガーでの繊細なタッチには太く繊細なトーンで応えてくれます。演奏スタイルを問わない辺りは流石と言えるでしょう。ヘッド先端の角に極僅か当てキズが見られるのが非常に惜しい点、その他には極薄いクロスで拭いたような布擦れ跡程と非常に良好な状態をキープされた1本。ネックコンディションも非常に良く、サドル残りも充分とこれからの弾き込みを楽しむことが出来る1本です。クラシックの製作から鉄弦へ。他ブランドでもこの経緯を持つところは存在しますが、こと修理において高い難易度のモノを直してきた実績を持つ沖田氏。その過程で得てきた経験値は数知れず、それらを工房スタッフで共有しそれらを踏まえた製作を行う、高い評価を誇る集団です。中々出回りの少ない沖田ギター、お探しだった方は是非お試し下さいませ。
オリジナルハードケースが付属します。
Condition:EX++
Top:Solid Adirondack Spruce
Side:Solid Indian Rosewood
Back:Solid Indian Rosewood
Neck:Mahogany
Fingerboard:Ebony
Bridge:Ebony
Machine Head:Grover Rotomatic Gold
Fingerboard Inlay:none
Rosette:Herringbone&wood
Binding:Ivoroid&Herringbone
Pick Guard:Tortoise Color
Pick up:none
Nut width:44.5mm
Scale:643mm
Case:Original Hard Case