独自の工法と方法論で高品質のアコースティックギターを製作している長野県松本市の老舗ブランド"ヘッドウェイ"。多くのアコースティックギターファン、ミュージシャンたちに支持される日本製ギターを代表するブランドのひとつです。本器はフィンガーピッキングでの使用にも対応できるようにと設計された500番台シリーズ、OMタイプの”HC-501”。2008年製USED品。イングルマンスプルーストップ、インディアンローズウッドサイド&バック、マホガニーワンピースネック、エボニー指板&ブリッジ、ゴトー製510ゴールドペグ、スキャロップドXブレイシング。トラディショナルなスタイルを基本としているヘッドウェイ、ですがそこに囚われ過ぎずに柔軟な発想を持って設計を行っているモデルも数多くあります。近年ではSAKURAシリーズ等が例に挙げられますが、その前からの試みとしてはモダンなスタイルに対応できる音作りを目指した500番台。やや柔らかい音色、繊細なトーンを持ち味としたフィンガースタイルへ寄り添う設計を行っているシリーズです。数度のラインナップ見直しの際に一度はカタログ上から消えてしまった本シリーズですが、2019年にはまた復活し現代に適したサウンドを響かせています。本器はその駆け出しとも言える時期に製造された1本。イングルマンスプルースをトップに採用することで繊細なタッチにも対応できる反応性と柔らかく広がるサウンドを獲得。元々芯が強いヘッドウェイの音作りから硬さを和らげ、しなやかなサウンドを響かせてくれます。ブレイシングにもスキャロップを施すことで反応性を高め、よりふくよかな音色を生み出すように工夫。それ以前のガッチリとしたサウンドとは打って変わって柔軟なトーンを生み出す設計を随所に施されています。音の分離感や立ち上がり速度などはヘッドウェイらしく、解像度の高いスピーディなサウンド。設計時の想定としてフィンガースタイルにも対応できるという点からネックグリップもやや薄めで握りやすい形状。カッタウェイも搭載されているためポジションを問わない演奏性を与えられるなどサウンド面と演奏性の面と考慮されたギターです。サウンドホール上部1弦下あたりに5mm程の割れがございますが、接着&補強済みで修正跡もトップの木目に沿っておりますのでさほど目立ちません。ブリッジサドル溝の1弦側に2mmにも満たない割れ修正がございますが、こちらもうまく木目と同化しており目を凝らして分かる程度のものです。その他、ボディバインディングの当てキズやトップ面下部の塗装上の打痕などございますがどれも表面的なものでご使用に支障はございません。ネックコンディションも良好、高い演奏性を持ったオールマイティで高品質な国産ギターです。フィンガースタイルを想定しているとはいえストロークでも扱える優秀なモデル。オリジナルハードケースが付属します。
Condition:EX+
Top:Solid Engelman Spruce
Side:Solid Indian Rosewood
Back:Solid Indian Rosewood
Neck:Mahogany 1P
Fingerboard:Ebony
Bridge:Ebony
Machine Head:GOTOH 501/Gold
Rosette:Wood
Binding:Rosewood
Pick Guard:none
Pick up:none
Nut width:44.5mm
Scale:644mm
Case:Original Hard Case