ギブソン社初のスクエアショルダ型アコースティックギターとして1960年に発売されたハミングバード。J-45と比べて倍音を多く含んだ音色はハニートーンと形容され、美しく描かれたハチドリの鮮やかなピックガードが有名。ビンテージ市場の中でもハミングバードは極めて評価が高く、近年高騰モデルの筆頭ともなっており、定番の人気機種です。本器は1960年に製造されたものでハミングバード製造初年度のもの。ボディー内ネックブロックに印字されるファクトリーオーダーナンバーは60年のRスタートのスタンプ、ラベル内のAシリアルも60年レンジです。1960年ハミングバード初年度の製造本数は156本のみと極めて本数が少なく、かつナチュラルカラーのものは殆ど存在しないため極めてレアでコレクタブルな歴史的一品と言えます。スプルーストップ、マホガニーサイド&バック、マホガニーネック、ハカランダ指板&ブリッジ、60年代初期のみ使用される光沢セラミックアジャスタブルサドル、チューナーは少し年代が後のクルーソン同型(2ライン/1コブ)にリプレイス、クラウンヘッドインレイ、ダブルパラレログラム指板インレイ、オリジナルピックガード、ノンスキャロップドXブレイシング、レギュラーグリップ、60年代初期に見られる薄型ネックです。ナット幅約43ミリのレギュラーネック、ヘッド角17度、デフォルトのフルスケール。同年期J45に比べワイドな広がりをみせ、ズンと立ち上がる満足な箱鳴り。ミュート感がありながらも基音が太く伸び、他弦とセパレートされた倍音。コンプ感があり、パーカッシブで唯一無二のまとまりをもったこの時代のお手本のようなサウンドです。かつ大味にはならず繊細なタッチにも許容を持つ秀逸な特徴を持った個体。ネックヒールにストラップピンマウンド。ピックガード内側ヘッド側指板に沿ったラインにガードクラック修正跡、その箇所からピックガード内側側に訳1.5cmほど入った箇所サウンドホールの僅か淵にクラック修正跡がありますがこの時代のガードクラックは珍しくなくそれほど気にする症状ではありません。ブリッジはわずかに上面を削られていますがオリジナルをキープ。ウェザーチェックが全体的に見られ、小傷もみられるものの、その他のウッドのクラック部分などはなくオリジナルのフィニッシュ、全体的に素晴らしいコンディションを保っています。ピックガードのハチドリの絵も綺麗に残っています。ネックは大変美しいストレート、抜群のプレイコンディション楽器としての要もばっちり抑えています。大変貴重でコレクタブルな一本、ナチュラルカラーの初年度品はまたとお目に掛かるのもほぼない個体だと思います。オリジナルリフトン社のブラックイエローインナーハードケース付属です。
Condition:EX+
Top:Solid Spruce
Side:Solid Mahogany
Back:Solid Mahogany
Neck:Mahogany
Fingerboard:Jacaranda
Bridge:Jacaranda
Machine Head:Kluson/Gold Replace
Fingerboard Inlay:Double Parallelograms
Rosette:White&Black
Binding:White&Black
Pick Guard:Tortoise Color
Pick up:none
Nut width:43mm
Scale:645mm
Case:Original Hard Case