仙台に工房を構える約50年の製作キャリアを持つベテランルシアー"三浦隆志"。1973年札幌にてギター製作を開始、その後スペイン/グラナダにて世界的巨匠、アントニオ・マリン・モンテーロ氏に師事。氏の元でスペインの伝統製法やセラックニス塗装など技術を磨き、帰国後は仙台に工房を設け製作を開始しました。三浦氏の製作するギターは伝統的な手法に加え、独自のブリッジ構造やセラック塗装による仕上げなど革新的な製法を織り交ぜ、多くのギタリストに愛用されています。本器は2012年製の"SJ-1"、630mmスケールにて製作された1本。スプルーストップ、サップの入ったハカランダサイド&バック、シダーネック、エボニー指板、ローズウッドブリッジ、アイボロイドボタンスローンペグ、パイプ式ダブルホールブリッジ、630mmスケール。その名の通り、パイプを弦穴に取り付けた構造。ややサドル側に伸びたパイプからサドルへと延びる弦は通常モデルより角度がつき圧が強い為、余分な振動を抑えダイレクトな弦振動をブリッジを通して伝達します。また、渡欧の際に学んだ伝統的なセラックニス塗装を独自製造による添加剤を調合したセラックにて行い、セラック塗装の難点ともいえる湿気によるベタつきや水分反応による白化現象を抑制します。表面板には一部にハニカムコアを内包。現代音楽に求められる音量や抑揚の幅を得ることが出来るダブルトップ仕様です。(Honeycomb仕様器はハニカムコアがブリッジにモールドされています)630mmスケールにて仕上げられた本器、弱すぎず程良いテンション感は押弦時のストレスを軽減。ショートスケールながら安定した撥音、ハカランダらしい密度の高い艶やかな鳴り。程よくリバーブ感を含んだ奥深く豊潤なサウンド、堅実なトーンは程よいサスティンもありながら直線状に伸びていき、上質な音色を奏でます。サイドのくびれやボトムにうっすらとした擦り傷、ブリッジ下部に弦飛び跡が見られますがさほど目立たず、よく見てわかる程度のものです。演奏性を含めたネックコンディションは非常に良好。やや低めな弦高セッティングで扱いやすいアクションです。中古市場でも出物の少ない製作家の作品。是非、お手元でご体感ください。汎用ハードケースが付属します。
Condition:EX++
Top:Solid Cedar
Side:Solid Jacaranda
Back:Solid Jacaranda
Neck:Cedar
Fingerboard:Ebony
Bridge:Rosewood
Machine Head:Sloane Ivoroid knob
Fingerboard Inlay:None
Rosette:Original Mosaic
Binding:Wood
Pick Guard:None
Pick up:None
Nut width:50mm
Scale:631mm
Case:Hard Case