アイルランドブランド"ローデン"。その創業者であるジョージ・ローデンは1970年代からプロとしてギター造りを始め、独学にて製作工程をブラッシュアップ。70年代の後半には構造もモデルも今に通じる形で完成されており、ヨーロッパのフィンガースタイルアーティストをはじめ、多くの著名なミュージシャンが使用する人気のブランドとなりました。今なお少数規模で製作を行う、精鋭による製作ブランドとなっています。本器はローデンラインナップの中でも小ぶりな”S-25”。旧ローデン工場、現Avalon Guitars工場にて作られた1990年代製USED品。レッドシダートップ、インディアンローズウッドサイド&バック、マホガニー積層ネック、エボニー指板、ローズウッドスルーブリッジ、ロゴ入りゴトーゴールドペグ、ウッドロゼッタ、マホガニーバインディング、オリジナルエックスブレイシング。木材そのものの杢目や色合いを活かしたオーガニックなテイスト、美しい曲線を描く独自のデザイン。装飾自体も木材等自然由来のものを使用し、高級感を感じられます。家具でも有名な北欧のテイストを存分に感じられる風合い、これだけでも様になるルックスを持っています。内部構造は独自のスタイル。A-Frameブレイシングと呼ばれる構造とXブレイシングを組み合わせ、他ブランドとは異なったブレイシング配置の仕方など試行錯誤の跡が見られます。ジョージ・ローデンの設計思想はネックよりもボディにエネルギーが集約されるような構造、トップ面も均一に振動することで強度と響きの両立が出来ると思考。その結果が今日まで続くローデンの活躍、高い評価でもあります。Sサイズは小さめのサイズ感になりますが、ローデンらしさは損なわれずより繊細なタッチ感を強調出来るサイズ。シルキーで滑らかな響き、繊細でキメの細かいトーン、もたつきの無いロー感などフィンガースタイルにおいて好まれる要素を多大に含んでいます。弦の輪郭もハッキリすっきりと聴こえ、音色もふくよかで太さを感じる辺りクラシックギターに近しい音色を感じられます。指先のタッチに対する反応や音の分離感も良く、ことフィンガースタイルで弾くには最適とも言えるギター。ヨーロッパらしいクラシカルな響き、幾多のフィンガースタイルギタリストが使用してきたことも納得のローデンサウンドを体感できます。ネックヒールサイド1弦側に過去ストラップピンを付けていたのか、別の木材で埋めてタッチアップが施されている箇所が見受けられます。ボディエンドは過去エンドピンジャックサイズに拡張されており、現在ではローズウッドの同径ピンを装着されています。サウンドホール1弦側に過去ピックで弾かれていた弾きキズが見られる点、その横のくびれ付近に5cmほどの線状の当てキズやボディトップ面の細やかな当てキズ、ボディバックにも線キズや細やかな当てキズが僅か見られますが、年式を考えればキレイなコンディションをキープされている本器。ネックコンディションは良く保たれ非常に演奏性の高い状態、フィンガースタイルの細かい要望に応えられそうな1本です。北欧らしいナチュラルかつオーガニックなルックス、クラシカルで繊細なトーン等ヨーロッパブランドらしい魅力に溢れたローデン。持ち運びやすさにも優れたサイズ。指で音を奏でるにはちょうど良いサイズ感というのも嬉しいところ。丁寧で確かな造りとその独特な美しい響きは他では類を見られない北欧の雄。是非お手元でご体感ください。
オリジナルハードケースが付属します。
Condition:EX++
Top:Solid Red Cedar
Side:Solid Indian Rosewood
Back:Solid Indian Rosewood
Neck:Mahogany /Rosewood 5pc.
Fingerboard:Ebony
Bridge:Rosewood
Fingerboard Inlay:none
Rosette:Wood
Binding:Mahogany
Machine Heads: Gotoh Gold
Pick Guard:Clear
Pick up:none
Nut width:45mm
Scale:630mm
Case:Original Hard Case