ドラムやバンジョーマンドリンの製造から始まったGretsch社。1883年にグレッチ社の前身となるFred Gretsch Manufacturing Companyを創設。1916年には当時アメリカで最も成功した輸入製造業者と評価されていました。チェットアトキンスがグレッチを使用していた事は有名で、モデル名にもチェットの曲名にちなんだものが多く見られます。アメリカンなテイストを多大に含んだ独特なルックス、根強いファンの多い老舗ブランドです。本器は1969年製の”Rancher 6022”、ゼロフレットを採用していた6022型番の最終期仕様の1本です。スプルーストップ、メイプルサイド&バック、メイプルネック、ローズウッド指板、ローズウッドブリッジ、中層にゴールド着色されねじ止めされたクリアピックガード、オープンバックチューナー、ラダーブレイシング、Fishman製エボニーサドル型のパッシブピックアップ搭載。1954年に生まれたRancher 6022。何度かの仕様変更を経て1971年には7525へと型番が変更されました。7525は1973年には一度生産が止まり1975年には復活、1980年に生産が終了したモデルです。81年にニューヨーク ブルックリンの工場が閉鎖されたため現行機種は他の国で製造されています。特徴的な三角形のサウンドホール、アーチトップギターで見られるアジャスタブルのウッドサドル、特徴的なピックガード、ユニークな構造のブリッジやカラー等々アメリカンなテイストを感じさせるルックス。オリジナルのジャンボボディから生み出される空気感を含んだ音色、ガシャっとしたサウンドはアーチトップギターにも近しいモノを感じます。乾いた独特の出音、トレブリーな成分と甘い箱鳴り成分とが合わさった音を響かせてくれます。ピックでリズムをかき鳴らしたくなるような癖になるサウンドが持ち味、Rock 'n' Rollの精神を宿したかのような個性的な音色を持つ個性派。粋なリズムに合わせて動きながら演奏するのも似合いそうなギターです。ピックアップにはFishman製サドル一体型パッシブピエゾを搭載。コントロールも無く繋ぐだけ、非常にシンプルで明快なピックアップです。独特なサウンドを近い風合いで出力。ややエア感を伴ったトレブリーなサウンドを響かせてくれます。生で弾いてもプラグインしても、幅広く使える1本。サウンドホール縁のバインディングやネックヒールキャップが経年により崩壊していますが、現状大きな損傷ではなく問題なく使用することが出来ます。6弦側にも過去ピックガードが取り付けられていたのか、ネジ穴跡やサウンドホール横にゴールドの塗料が残っている跡が見受けられます。その他全体的なオーバーラッカーや指板サイドのバインディング割れに伴って継ぎ足しがされている点やネックヒールサイドに過去ストラップピンを取り付けて外した後を埋めたのか別の埋め木をしている箇所など手入れを施しつつガシガシ使われていたことが窺える貫禄の1本。ネックのコンディションは整えられており、まだまだ現役の個体です。独特な響きを持つランチャー、本家本元USA製。アメリカンなトーンとルックスを是非お手元でご堪能下さいませ。
汎用ハードケースが付属します。
Condition:EX
Top:Solid Spruce
Side:Rock Maple
Back:Rock Maple
Neck:Rock Maple
Fingerboard:Rosewood
Bridge:Rosewood
Machine Head:Original Gold
Fingerboard Inlay:Pearloid Neo-Classic Thumbnail
Rosette:White
Binding:White Black&White
Pick Guard:Clear Gold Clear 3Ply
Pick up:Fishman Archtop Guitar Pickup
Nut width:43mm
Scale:645mm
Case:Hard Case