HEADWAYのマスタービルダー、”信州の名工”百瀬恭夫氏。ヘッドウェイ立ち上げにも関わり、日本国内のギター造り黎明期から長年ヘッドウェイのギター造りをリードし続けた、日本を代表する熟練の職人の1人です。その背中を見続け確かな技術と柔軟な発想を武器にカスタムショップ二人目に抜擢された安井雅人氏。ATBの実質的なリーダーでもあり、次代のヘッドウェイを担う両翼の一人と言えるでしょう。本器はその二人による師弟共同製作、HEADWAYを代表する機種”HD-115SP Project Momose & Yasui”。2018年製USED品です。ベアクロウ杢の入ったジャーマンスプルーストップ、ムラが無くとても均整の取れた杢目のアマゾンローズウッドサイド＆バック、ホンジュラスマホガニー1Pネック、エボニー指板&ブリッジ、グローバーロトマチッククロームペグ、ダイアモンドスクエア指板アバロンインレイ、ハカランダ塗り込みピックガード、トーチヘッドインレイ、ヘリンボーントリム、ウッドバインディング、ADJトラスロッド、リアシフト・スキャロップドXブレイシング。HEADWAYを代表する機種”HD-115”。昭和のHEDAWAY創業から在り続け、平成の復活の際にも真っ先に復刻されたHEADWAYの顔とも言えるモデルでしょう。昭和にモデルを立ち上げブラッシュアップを行ってきた百瀬氏、平成に立ち上がったATBなどで百瀬氏の工法を踏襲しつつまた異なったアプローチにてブラッシュアップを図ってきた安井氏、2つの視点を織り交ぜ1つの形とさせたのが本器と言えます。また近年HEADWAYが提唱しているARS（Advenced Rear Shift）の試作品は2016年頃から百瀬氏によって製作されており、2017年にはATB（Asuka Team Build）にも採用されました。ARSの試作品を試す段階で百瀬氏と安井氏の情報交換が行われており、本器に繋がるストーリーが見えるのも面白いところです。要である音作りは百瀬氏によるハンドカービング、ボディ製作は安井氏によって行われ、互いの意見交換をしつつ製作が行われました。クリア且つやや甘さを感じるサウンド。構造として芯のハッキリとした響き、そこに材の特性でシルキーな倍音感や広いレンジ感を融合されたハイレベルなサウンド。HEADWAYらしさは残しつつ、上品に纏めるストローク、繊細でやや甘いフィンガー等演奏スタイルを問わない万能性を与えられています。上質な1本と言えるでしょう。ボディに僅かクロスで拭いたような擦りキズこそ見られますが、非常に使用感が薄い状態で新品と見間違うほどの極上コンディションをキープされている本器。ネック周りや演奏性も非常に良好なままをキープ、ネックに定評のあるHEADWAYらしさを存分に体感できる1本です。レジェンドと次世代、昭和と平成とが交わる共同製作の115。生み出し積み上げてきたもの、それに則って新たな試みを試していたものが交わって生まれた1本。フォークソングにもマッチしそうな雰囲気を併せ持っています。貴重な師弟モデル、是非お手元でご体感下さいませ。

Condition:EX+++
Top:Solid Bear Claw German Spruce
Side:Solid Amazon Rosewood
Back:Solid Amazon Rosewood
Neck:Honduras Mahogany 1P
Fingerboard:Ebony
Bridge:Ebony
Machine Head:Grover Rotmatic/Chrome
Fingerboard Inlay:Diamonds Square (Abalone)
Rosette:Wood
BindingWood&Herringbone
Pick Guard:Jacaranda
Pick up:none
Nut width:43mm
Scale:645mm
Case:Original Hard Case