現在はカリフォルニアに建設された工房で生産していますが、ラリビーはもともと鉄弦ギター界にクラシックスタイルのボディを採用した元祖としても知られているカナダの名門。1967年のスタートと長い歴史を持っており、リンダ・マンザー、ウィリアム・ラスキン、サーゲ・ディ・ヤングなどの著名なルシアーも輩出しています。本器はOMシェイプにベネチアンカッタウェイを配した"OMV-10 Rosewood"。2006年製USED品です。トップにはしっかりと目の詰まったシトカスプルース、サイド&バックは色の濃いインディアンローズウッド、漆黒のブラックエボニー指板&ブリッジ、マホガニーネック、ローズウッドボディバインディング、トップ構造はラリビー伝統の左右対称Xブレイシング、ジーニーフィーメールヘッドインレイ、アバロン指板インレイ&ボディトリム&ロゼッタ、べっ甲柄ピックガード、オリジナルロトマチッククロームメッキチューナー。まず特筆すべきはその使用される材の良質さ、ウッドサプライヤーの側面も持つジーンラリビー氏ならではの良材。さらにジーンラリビー氏の妻であるウェンディ氏の手によって施される緻密なインレイワーク。本器はランプの魔人ジーニー(ジン)の女性を象ったヘッドインレイが彩られ、ラリビーらしい世界観を表現されています。この時点で眺めて良しの芸術作品と言えますが、肝要の演奏性やサウンドも流石と言えるラリビー。OMシェイプで抱えやすさを、カッタウェイでハイポジションまでの演奏性を、あらゆるスタイルに適応できるオールマイティさを与えられています。ラリビー特有の音の芯が太く分離感や粒立ちの良いサウンド、ラリビー独自の左右対称Xブレーシング構造からくるモノなのか非常にバランスの整った出音が特徴的です。シトカスプルースとインディアンローズウッドは定番の組み合わせ、クラシカルな響きで各帯域に過不足なく響き、艶やかな音色を奏でてくれます。音の分離感も良くストロークやフィンガーを問わない万能さを持った1本。ヘッド表の6弦ペグポスト横の角に当てキズによる塗装欠け、ヘッド表先端箇所に僅かな当てキズによる塗装欠けとそれに伴って僅かな塗装浮き、ボディエンド箇所のボディトップ側角に当てキズが見られるのが惜しい点、その点を除けばピックガードに僅かな弾きキズが見られるほどと非常にキレイなコンディションをキープされた個体。ネックコンディションや弦高も非常に良好な状態に整えられ、ポジションを問わない演奏性を存分に体感できる1本です。指板全体を行き来したいフィンガー派の方はもちろん、あらゆるプレイヤーへお勧めのギターです。前述の通りウッドサプライヤーとしての顔も持つジーンラリビー本人が世界中を飛び回ってセレクトした上質の素材と、洗練された木工技術から成る艶やかな音色。是非お手元でご体感下さいませ。
オリジナルハードケースが付属します。
Condition:EX++
Top:Solid Sitka Spruce
Side:Solid Indian Rosewood
Back:Solid Indian Rosewood
Neck:Mahogany 1Pc.
Fingerboard:Ebony
Bridge:Ebony
Machine Head:Rotomatic/Chrome
Fingerboard Inlay:Original Inlay(Abalone)
Rosette:Abalone
Binding:Rosewood&Abalone
Pick Guard:Tortoise Color
Pick up:none
Nut width:44.5m
Scale:647.7mm
Case:Original Hard Case