戦前期に製造されていたマーチン製アーチトップギター”R-18”。アーチトップモデル”C”の発表直後からデビューし、OOサイズ相当のサイズ感、フラットバック仕様で製作されていました。極初期のモデル名が”OO-18S”時期も含めると1932年から1941年までの僅かな期間製造されていたモデルです。本器は1934年製の1本。スプルーストップ、マホガニーサイド&バック、マホガニーネック、ハカランダ指板&ブリッジ、エボニーロッド、バーフレット、オリジナルテールピース。ネックヒール裏にストラップピンが装着されています。当初はボディ中央に丸いサウンドホール仕様で製造されていましたが、その後1933年後半には穴が3つに分かれたFホールへと変更。1937年からは1つに繋がったFホール、トップも削り出し仕様となる歴史を持ちます。惜しくも戦争が始まる頃には製造終了し、現在まで復刻の無い希少な機種です。当初の型番はOO-18Sだったこともあり、OO-18を基にアーチトップにした特徴を持つモデルです。この年代らしくVシェイプのネック、厚みのあるグリップで太いサウンドを出力します。サウンド自体はアーチトップのイメージとはやや異なった響き、フラットトップのようなレンジ感に軽快さとアーチトップのガランとした独特の響きを併せ持つ不思議なサウンド。明るく乾いたマホガニーサウンドを堪能でき、鉄弦からの持ち替えがしやすいアーチトップギターと言える1本です。本来はシェイドカラーですが、本器はボディにリフィニッシュが施されておりナチュラルカラーとなっております。6弦側指板下からボディトップに11cm程、ボディサイド1弦側のくびれ箇所にクラックが入った跡が見られますが現在は修正済みで問題なく使用することが出来ます。その他にはボディの細やかな当てキズ、ペグはクルーソンタイプのモノへと変更され、ネックにも薄くオーバーラッカー等手入れの入った個体ですが、演奏するために整えられたプレイヤーズコンディションの本器。ロッドの仕様上ネックは僅か順反りとなりますが、弦高自体は現代的に整えられまだ下げ幅も僅かに残した演奏性良好な1本。戦前期のMartinの中でもリーズナブル、手に取りやすい点も魅力の一つ。鉄弦から持ち替えやすいアーチトップギターとして、JAZZ入門として、JAZZテイストの曲を奏でるにも良い1本です。是非お手元でご体感下さいませ。その他の詳細もお気軽にお問い合わせください。
チップボードケースが付属します。
Condition:EX
Top:Solid Spruce
Side:Solid Mahogany
Back:Solid Mahogany
Neck:Mahogany
Fingerboard:Jacaranda
Bridge:Jacaranda
Machine Head:Kluson Type/Nickel
Fingerboard Inlay:Dots
Rosette:none
Binding:Black B&W
Pick Guard:Tortoise Color
Pick up:none
Nut width:43mm
Scale:632.5mm
Case:Chip Board Case