長野の製作家"中野 潤"氏。1989年にメキシコへ留学、その場所で製作家であるルシオ・ヌーニョスと出会い、ギター製作を志します。帰国後、同じく長野県の名工"石井 栄"氏に師事、同氏の工房で自身の作品を製作します。時が経ち1996年にはスペインのグラナダにて巨匠"アントニオ・マリン"に師事。グラナダに受け継がれる伝統的な手法を学び、帰国後、長野県松本に自身の工房を開き、製作を始めました。数々のプロギタリストからの評価も高く、国内でもトップクラスの製作家の一人です。本器は2003年製の1本。スプルーストップ、ハカランダサイド&バック、セドロネック、エボニー指板、ローズウッドブリッジ、オリジナルウッドモザイクロゼッタ、ウッドバインディング、スローンペグ、セラックフィニッシュ、ナット幅約50mm、弦長650mm。内部構造は左右対称の7本の扇状力木を胴底でハの字型に配置された2本に力木が受け止める構造。ヘッドジョイントはヘルマン・ハウザー同様、三角ホゾ継ぎの組み込みです。タッチレスポンスに非常に優れ、軽いタッチでも弾むような出音が特徴です。程よくリバーブ感を含んだ豊潤なサウンド、輪郭はぼやけず比較的スッキリとした音色。実直なトーンは弦を弾いた瞬間から直線状に伸びていく印象、程よいサスティンもあり上質で艶やかな音色が魅力的です。セラック塗装ゆえのボディトップやバックなどに僅かなへこみなど見られますが、雰囲気を損なうようなものは無く、割れ補修などもございません。ネックコンディションも大変良好、演奏性の整えられた状態良好の本器。市場でもなかなか見かけることの無い中野氏のギター、是非この機会をお見逃しなく。汎用ハードケースが付属します。
Condition:EX++
表板:Solid Spruce
側板:Solid Jacaranda
裏板:Solid Jacaranda
指板:Ebony
下駒:Rosewood
指板幅:50mm
弦長:650mm
ハードケース付属