1934年に生まれたギブソンジャンボの元祖”Jumbo”。その後継機種として1936年の発表から1940年初頭までの生産に終わってしまった"Advanced Jumbo"。ほぼ同時期に生まれたJ-35はJumboの廉価版として生まれた背景を持ちましたが、Advanced JumboはJumboのテイストを引き継ぎつつAdvance(進化)した仕様で生まれ、その経緯から兄弟機種と言っても過言ではないモデルです。オリジナルは300本ほどの生産、非常に希少なモデルです。本器は2014年に復刻されたアドバンスドジャンボ。ボディラベルは無く、ネックブロックにシリアル記載のみの恐らく当時リミテッドモデルとして製作されたであろう1本です。スプルーストップ、ローズウッドサイド&バック、マホガニーネック、ローズウッド指板&レクタングルブリッジ、ウェーバリーオープンバックペグ、ファイアストライプピックガード、ダイアモンド&アロー指板&ヘッドインレイ、シンラッカーフィニッシュ、スクリプトヘッドロゴ、スキャロップドXブレイシング。1930年代中頃に生まれ40年代に入る頃には生産が終わってしまったアドバンスドジャンボ。それ故に30年代の特徴が詰まった、特徴的な外観を持ちます。GIBSONでは1947年頃まで使用されていた筆記体スタイルのスクリプトロゴ、30年代では白のペイントで描かれていたことも多いロゴですが上位機種の為パールで象って埋め込まれています。長方形のレクタングルブリッジやファイアーパターンのピックガードも30年代を象徴する仕様の最たる例でしょう。マニアックなところではボディのサンバースト縁取りである黒の領域が広いこと。木目が見える範囲が狭いサンバーストは30年代から40年代にかけてよく見られました。特にこの機種を象徴するのはアロー&ダイアモンドの指板インレイとヘッドのインレイ。現在ではあまり見られない個性的なデザイン、一目見ただけでアドバンスドジャンボと分かるほどの個性を与えられています。ネック形状はVシェイプ、ですが30年代でよく見られる程の厚みは無く現代的な厚み。現代の演奏スタイルにも対応したオールマイティさを与えられた仕様で復刻がされています。そのルックスに違わずやはりギブソンらしくファットなトーン、爆発力を備えたサウンド。ギブソンでは少ないローズウッドサイドバックですが、やはりより重い響きや煌びやかさを生み出してくれます。レンジ感もマホガニーより広く、リッチなトーンやバランスの整った響き。音色の明瞭さやパワー感とバランスの良さ、これらの要素から通なファンからの評価が高いことも頷けます。演奏スタイルを選ぶことのないポテンシャルを持ちますが、パワー感を体感するにはストロークで弾きたくなるような1本です。トップ面にいくつか細かな打痕が見られる程度と綺麗なコンディションの保たれた本器。ネック状態も良好です。ヘッドマーク、インレイ、ピックガードなど、アドヴァンスドジャンボだけが持つリッチなデザインも魅力の1つです。是非お手元でこの迫力をご体感ください。
オリジナルハードケースが付属します。
Condition:EX+++
Top:Solid Spruce
Side:Solid Rosewood
Back:Solid Rosewood
Neck:Mahogany
Fingerboard:Rosewood
Bridge:Rosewood
Machine Heads:Waverly Open back
Fingerboard Inlay:Diamonds&Arrowheads(MOP)
Rosette:White&Black
Binding:White
Pick Guard:Firestripe Color
Pick up:None
Nut width:43.8mm
Scale:647.7mm
Case:Original Hard Case