ジャパンビンテージの中でもとりわけ人気の高いS.ヤイリ。当時は国産にて矢入貞夫氏監修のもと製造されていました。エスヤイリは当時の日本製ギターの中でも作りが丁寧で評価が高く、マーチンを見本とした多くの名品を残しています。アーティストにも使用されていたことからフォークブームを盛り上げたブランドと言えるでしょう。本器はハカランダをサイドバックに使用した"YD-303"1970年代年製USED品。スプルーストップ、ハカランダサイド&バック、マホガニーネック、エボニー指板&ブリッジ、オリジナルシャーラーペグ、パール指板ドット、オリジナルピックガード、ノンスキャロップブレイシング。スタンダードな仕様、当時だからこそ出来たリーズナブルなハカランダ材を使用したギター。派手な装飾などはつけずシンプルな良さで勝負する職人気質な造りを感じられます。サウンドにもその傾向は現れ、芯の強くクリアなサウンド、太く煌びやかな音色を生み出します。フォークで欲しい金属的なジャリン感、そこを支える重厚なロー成分。ノンスキャロップ特有のガツンとしたパンチ感や太く芯のあるサウンド等必要な要素を詰められた質実剛健なギターです。もちろんストローク以外の奏法やフォーク以外のジャンルもこなせるポテンシャルを持っていますが、やはりフォークを弾きたくなる魅力を持っています。現代のモノと比べてややネックはVシェイプで厚みを感じられますが、手でしっかりとグリップする感覚はハマれば抜け出せないようなフィット感を持ちます。弾き込んだ際に付いたピックガード周りの弾きキズやそれに伴った凹みキズ、指板の押弦時に付いた指板凹み等の使用感が見られますが50年ほどの経年を考えると比較的キレイなコンディションをキープされている本器。弦高は当時の標準に近いフォーキーなセッティングですが、まだサドルでの下げ幅もある状態。硬派な演奏も柔軟な演奏も対応できるポテンシャルを持った1本です。人気の高い国産Sヤイリ、あの頃を思い出して弾くも良し、憧れのアーティストに思いを馳せながら弾くも良し、サウンドで選ぶも良し。古き良き国産ギターの魅力を是非ご体感下さい。
オリジナルハードケース付属。
Condition:EX++
Top:Solid Spruce
Side:Jacaranda
Back:Jacaranda
Neck:Mahogany
Fingerboard:Ebony
Bridge:Ebony
Machine Head:Schaller/Chrome
Fingerboard Inlay:Dots(Pearl)
Rosette:White&Black
Binding:White&Black
Pick Guard:Black
Pick up:none
Nut width:43mm
Scale:647mm
Case:Original Hard Case