シーガル弦楽器工房出身のルシアー、"日高雅樹"氏。現在は大分県に工房を構え製作を行っています。本器は30sスタイルをベースに希少材を使用して製作された”DM-01C”。2023年製USED品です。トップにアディロンダックスプルース、サイド&バックには赤い宝石の異名を持つキューバンマホガニーのヴィンテージ材を使用。ホンジュラスマホガニー1Pネック、エボニー指板&ブリッジ、ロングサドル、ウェバリークロームペグ、アバロンロゼッタ、スモールメイプルブリッジプレート、スモールドットアバロン指板インレイ、べっ甲柄ピックガード、エボニーバインディング、フォワードシフテッドスキャロップドXブレイシング。30sのスタイル18に倣った仕様、それをベースに日高氏のアレンジを施して製作されたスペシャルな1本。トップのアディロンダックは基本として、サイドバックのキューバンマホガニーは「幻のマホガニー」と言われるほど希少な材。その古材を贅沢にもサイドバックにふんだんに使用して製作が行われています。ネック形状はもちろんながらVシェイプ、しかし厚みや太さ感は抑えられ現代的な奏法にも対応しやすい塩梅に仕上げられています。サウンドホールロゼッタにはアバロンを使用しており、通常のスタイル18よりも華やかな印象を与えられたルックス、バインディングにもエボニーが使用され自然に纏まった上品さを感じられます。氏が製作するギターに共通するクリアなサウンド、1本線の通った凛とした響き。そこにアディロンダックスプルースのふくよかで抱擁感のある音色とキューバンマホガニーのマホガニーらしからぬレンジ感の広さや透明感のある澄んだ出音を持ち併せています。ブレイシング自体も30年代に近しい形状で製作されておりドライでオープンな響き、軽やかに響くレスポンスの良さ、なによりもギター自体が軽いという点も魅力の一つ。ヴィンテージギターにも共通した要素を持ち併せています。ボディバック1弦側くびれ箇所にクラックが入った跡が見られますが、綺麗に修正されており問題なく使用することが出来ます。それに伴ってバック面の塗装を吹き直しておりますが、非常にキレイで違和感の無い仕上がりから日高氏の工房で作業されているものと思われます。その他にはピックガードも薄い弾きキズやクロスで拭いたような極々薄い擦りキズが見られますが、非常に使用感の少ない状態を保たれている本器。ネックコンディションも良好、ストレスの無い演奏性をキープした非常に良質と言本です。手入れ跡があるため比較的お手頃ですが、中身は1級品。トラディショナルからモダンまで守備範囲の広い作風を持つ日高氏。シーガル弦楽器工房を主宰する塩﨑氏は世界的にも有名なヴィンテージマーティンの研究家兼ルシアー、そのマニアックさを受け継いでいることがディティールからも存分に窺えます。インレイの少ないシンプルさながら上品さや木の温かみを併せて感じられるデザイン性と、確かな技術で丁寧に作られた美しい仕上がり。是非一度ご体感下さいませ。
オリジナルハードケースが付属します。
Condition:EX+
Top:Solid Adirondack Spruce
Side:Solid Vintage Cuban Mahogany
Back:Solid Vintage Cuban Mahogany
Neck:Honduras Mahogany 1P
Fingerboard:Ebony
Bridge:Ebony
Machine Head:Waverly Chrome
Fingerboard Inlay:Small Dots(Abalone)
Rosette:Abalone
Binding:Ebony
Pick Guard:Tortoise Color
Pick up:none
Nut width:44.5mm
Scale:645mm
Case:Original Hard Case