"Raymond Kraut(レイモンド・クラウト)"はアメリカ、アリゾナ州に工房を構えるルシアー。トップルシアーである巨匠"Ervin Somogyi/アーヴィン・ソモジ"3番目の弟子と言われています。巨匠ソモジの学びに忠実に習い"美学、エンジニアリング、サウンド、フィーリング"などすべての属性と特徴がひとつにまとめられている応答性を軸に更なる開発を続けている世界最高レベルと言えるルシア―の一人です。本器は彼の代表的なモデルである、NOUVEAU(ヌーヴォー)スタイルをベースにしたOMモデル。NOUVEAUは1919-1933年のドイツバウハウスアートスクールからのインスピレーションを得ています。トップやサイドを含めたいくつも細分化されたサウンドホールやロゼッタのデザイン、内部より3次元的にサイドホールを覆う"インターナルバッフル"は内部のエアーを制限することなくコントロールしサウンドを高める効果をもたらし、光と闇のコントラストがさらに芸術性を高めます。今後のリペアを考えたエンドサイドパネル、ロー側を薄く、ハイ側を厚く設計したWEDGE加工。伝統的な美学から進化を遂げたモダンな設計とアートデザイン。その一つ一つがアーティスティックな構造をしています。さらに学びから昇華した独自の論理によって形成されたサウンド設計、様々な角度、視点から細やかに気配りされたあらゆる要素のハイレベルなアプローチは目に見えない部分も含め、もはや常人の域ではありません。トップに最高級のスイスムーンスプルース、サイド&バックは最高品質のガテマラローズウッドを採用、ホンジュラスマホガニーネック、エボニー指板&ブリッジ、Gotoh510 1:21ペグ、複数のホールに再生石とウッドを使用したモダンロゼッタ、ローズウッドバインディング、フローレンタインカッタウェイ、スキャロップドナット、トップ構造はハイブリッドのオリジナルラティスブレイシングで、側板はダブルレイヤー仕様となっています。完璧主義者の彼が作るギターは狂いが少なく、仕上げの緻密さは超一級です。前述でも触れたように"アーヴィン・ソモギ"のもとで徹底的に学んだギターづくりの、理念や哲学は今も活かされつつも2007年の独立よりすでに16-17年。彼独自の世界に進んでいる事は一目瞭然でこのギターでしか出しえない魅力、アイデンティティーが確立されています。見た目からは想像できないほどの抜群のボリューム感ですが、WEDGEで抱えやすさと共に整えられた最適な低高音のバランス。隣り合わせた弦と全く濁りあう事のないピアノのように太く解像度の高い中音、ブースト感のある眩しい高音と、全く無駄のない倍音。すべてが高次元で均整のとれた音色をアウトし、限りなく実用的です。そして個性的なデザインワークは彼のトレードマークとなっており、どの角度からみても洗練されたそのデザインは凛と美しく輝きを放ちます。米国でも大変入手が困難なルシアー。国内数年ぶり待望の入荷です。中々お目に掛かれない世界超一級レベルのお品をぜひお手元に。
Condition:NEW
Top:Solid Swiss Moon Spruce
Side:Guatemala Rosewood(Double Layer)
Back:Solid Guatemala Rosewood
Neck:Honduras Mahogany
Fingerboard:Ebony
Bridge:Ebony
Machine Head:Gotoh 510 1:21
Fingerboard Inlay:wood Line
Rosette:Nouveau design with reconstituted stone
Binding:Rosewood
Pick Guard:none
Pick up:none
Nut width:45.2mm
Scale:635mm
Case:Original Hard Case(Visesnut)