神奈川・相模原にて小林良輔氏により製作されるRyosuke Kobayashi Guitars。氏は数々の著名な作家を輩出しているロバート・ベン・スクールでギター製作を学び、スギクラフト・杉田健司氏に師事。その後カナダのマスタールシアー、サーゲ・デ・ヤングの所でさらに業を磨き、現在の工房を開設。さらなる高みを目指し日々実直に優れたギターの製作に勤しんでいます。本器は極上とも言える杢が入った材を使用し製作された”OO-CW Bearclaw German Spruce /Figured Mahogany”。2020年製のUSED品です。トップには全面に縮み杢が浮き出た美しく揺らめくベアクロウジャーマンスプルースを、サイド&バックにも全面に浮き出たフィギュアード杢の入ったマホガニーをセレクト。マホガニーネック、ハカランダ指板、ハカランダブリッジ、サイドバックと同じくフィギュアードマホガニーを互い違いに使用した天神板、ゴトーsxn510ペグ、クリアピックガード、エボニーバインディング、オリジナルXブレイシング。ボディ塗装は小林ギターお得意、質の高いフレンチポリッシュ仕上げです。トップの材は小林氏プライベートストックのモノを使用し、中々お目にかかることの出来ないほどクッキリと浮かび上がったベアクロウ杢がびっしりと全面に入っています。サイドバック材のフィギュアードマホガニーも見る角度を変えると杢目が揺らぎ、立体的に浮かび上がるまでの木が入った材を使用。ボディだけでなくヘッドまでこの材を使用し全体を通して杢の贅沢さを堪能できる1本。そこだけでなく細やかなところにも小林氏の技術が光ります。パーフリングも極薄い材を重ね2mmほどの間に6層の木材を入れた装飾、ロゼッタにおいては3mmほどの合間に9層重ねており、それも1ヶ所ではなくボディ、ヘッドに至るまで入れられるほどの手の込みよう。これほどの細やかな装飾は高い木工技術なしには成し得ない、工芸品の域に達しています。この装飾のおかげで非常にナチュラルな外観、木材の個性を殺さずお互いに引き立て合うさりげない豪華さを演出しています。ルックスばかりではなくその真髄はサウンド面。非常にオープンなサウンド、広いレンジ感、凛とした音色。ボリューム感もあり、繊細なタッチに対する反応性や追従性の高さもピカイチ。これらはセラック塗装ゆえの恩恵、他の塗装では体感でき得ない感覚です。木の質感を感じられる生き生きとした音色をダイナミックに表現でき、演奏者の想いを存分に伝えることの出来るポテンシャルを持ったギター。抱えやすいサイズ感から時間を忘れて爪弾きたくなるような1本です。ボディエンドのバインディング上に1ヶ所導管の塗装吸い込みにも見える当てキズ、トップ面のカッタウェイ箇所にも極薄いピックでの当てキズのような当てキズが見られるものの、その他にはピックガードに薄い弾きキズは見られるもののセラック塗装の曇りなどは見られず非常にキレイなコンディションをキープされた本器。非常に評判の良いネック周りも良好なコンディションを保ち、抜群の演奏性を誇る1本です。多くの知識と高い技術、そして豊富なキャリアから充実期を迎える小林良輔氏。アメリカ、カナダ、そして日本と、3カ国でギター造りを学んだ氏ならではの広い視点の1本。そのこだわりと情熱を、是非お手元でお確かめください。
オリジナルハードケースが付属します。
Condition:EX++
Top:Solid Bearclaw German Spruce
Side:Solid Figured Mahogany
Back:Solid Figured Mahogany
Neck:Mahogany
Fingerboard:Jacaranda
Bridge:Jacaranda
Machine Head:Gotoh 510
Fingerboard Inlay:none
Rosette:Wood
Binding:Rosewood
Pick Guard:Clear
Pick up:none
Nut width:42.5mm
Scale:630mm
Case:Original Hard Case