アメリカテキサス州、オースティン郊外に工場を構える名門コリングスギター。創業者のビル・コリングスが作り上げたハイレベルなギター理念は彼が逝去した後も引き継がれ、アメリカンギターの代名詞の一つともなるハイスペックブランドです。ラウンドショルダータイプのドレッドノートはコリングスギターが世に広まるきっかけとなったGruhn、OEMモデルにも採用されており、コリングスブランドの中では基本と言えるモデルです。現在コリングスとしてはCJシェイプは流通も少なく、ましてや中古品が手に出来る事は稀です。本器は2008年製のUSEDアイテム。セレクテッドスプルーストップ、プレミアムマホガニーサイド&バック、マホガニーネック、エボニー指板&ブリッジ、オリジナルウェバリーペグ、ハカランダ化粧板、パール指板ドット、オリジナルベッコウセルピックガード、アイボロイドバインディング、トップ構造はコリングス独自の戦前スタイルスキャロップド、アドバンスドXパターンブレイシング。随一の整合感を誇る解像度の高い出音はコリングスならではのものですが、ファットでパラパラと弾けていく高音に密度の高い中音、温かみがあり奥行きと輪郭を兼ね備え、包み込むような空気感を持つ低音。D2Hをはじめとする定番のドレッドノートとはひと味違う魅力的なサウンドを楽しんでいただけると思います。ビル・コリングス自身が数々のビンテージギターを体験する中から導き出されたセオリーに基づき導いた生真面目な作りです。6弦側サイドくびれ部分に2cmほどの非貫通ヘアラインがありますが、予防のため修正済み。エンドピンはジャックサイズに拡張され、ダミージャックがマウントされています。ヒールサイドにストラップピン打ちがあり、付近にピン打ち跡の埋木修理が施されています。サウンドホール、ピックガード回りに弾き傷があり、ボディーにも小傷が全体的に見られます。ネック裏にはいくつかのカポ傷なども見られます。やや使用感はある個体ですが、ネックは美しいストレートで大変弾きやすくセットアップされており、サドルマージンも十分で今後の使用も安心です。サウンドを気に入られとても大事に重宝して使用されてきた個体だと思います。ビンテージマーチンを新しい時代に合わせて進化させたメーカーとも呼ぶべきコリングスギター。トラディショナルを踏まえつつ、起こりうる問題点をすべて考慮し、昇華させた歴史に名を残すブランドでしょう。オリジナルハードケースが付属します。
Condition:EX+
Top:Solid Selected Spruce
Side:Solid Premium Mahogany
Back:Solid Premium Mahogany
Neck:Mahogany
Fingerboard:Ebony
Bridge:Ebony
Fingerboard Inlay:Dots
Rosette:White&Black
Binding:Ivoroid White&Black
Machine Heads:Waverly/Nickel
Pick Guard:Tortose Color
Pick up:none
Nut width:42.9mm
Scale:647.7mm
Case:Original Hard Case