L-00は1932年から1945年まで生産されていた銘器です。本器は1937年製ブラックカラー。ブラックカラーは1938年には製造を中止し希少です。アディロンダックスプルーストップ、マホガニーサイド&バック、マホガニーネック、ハカランダ指板&レクタングルブリッジ、オリジナルオープンペグ、ホワイトデカールスクリプトヘッドロゴ、テーパードヘッド、パール指板ドット、オリジナルファイアストライプピックガード、3プライロゼッタ、1プライ・トップバインディング、トップ構造はこの頃ならではの細身で背丈の高いエックスブレイシングです。ギブソンフラットトップのLGシリーズの先代に当たる機種で、この個体は1937年に生産された一台。マーチンギターで言う00サイズほどの肩幅と大凡000サイズ相当のボトム幅を持つ洋梨型のギターです。三十年代ギブソン特有のラウドで荒削りなトーンを持ち、このボディサイズ以上のボリューム感を楽しめます。甘くファットな低音と空気を多く含む弾けるようなプレーン。ハスキーな音像がブルースやフォークを弾くために生まれてきたようなトーンで抜群に趣きがあります。トップピックガード下面内側に薄いピックガードマイナークラック修正跡、サイドボトムよりやや6弦よりにコインほどの陥没割れ修正跡がありますが、ウェザーチェックになじませるようにエイジングされた状態で修正されているため、殆ど気になりません。ボディー全体の塗装チェッキング、表面的な塗装の剥がれはトップ面下部の右ひじが当たる縁、サウンドホール淵やバック面の縁、ローポジション側を中心としたネック裏に見られますが年数相応でむしろ本モデルのクールさを助長させるルックスです。ボディーバックくびれ接合部分にも修正跡がありますが、大きなものではなく手入れされており問題ありません。ネックは綺麗なストレートでプレイコンディションは整えられ弾きやすくセットアップされています。サドル高も十分に余裕があるため、さらにサドルを削り込んでローアクションでの演奏スタイルにも安心して対応できます。演奏性の高い30年代物は数も少なく希少です。オールドLiftonハードケースも付属。
Condition:EX+
Top:Solid Adirondack Spruce
Side:Solid Mahogany
Back:Solid Mahogany
Neck:Mahogany
Fingerboard:Jacaranda
Bridge:Jacaranda
Machine Head:Original 3Per Plate
Fingerboard Inlay:Dots(MOP)
Rosette:White&Black 3-ply
Binding:Top White 1-ply
Pick Guard:Tortoise Color
Pick up:none
Nut width:44mm
Scale:628.65mm
Case:Lifton Hard Case