世界屈指のMartin研究の第一人者でもある塩﨑雅亮 氏(エムシオザキ弦楽器工房)。プリウォー期や68年より復活を遂げた45など実物から採取したデーターを裏付けに再現される氏のギターはそのフォルム、音色と共に芸術の域です。本器は2018年のUSEDアイテム。最高峰の歴史的価値を誇る1930年式OM-45を基に縮小サイズで産み出された""OM-5 63/64 Premium Jacaranda""。オリジナルをとことん追求した人間だけが持てる説得力を基に独自の解釈によるダウンサイジングを施したモデルです。本器は通常OMサイズの約98.4%のダウンサイズで、14 49/64""(375.0mm)のロウワバウト。このサイズはちょうど、OMサイズ15""(381.0mm)とOOサイズ14 5/16""(363.5mm)の中間サイズに当たります。トップには細く詰まった本柾目杢の極上プレミアムグレードアディロンダックスプルース、サイド&バックにも黒々としたスパイダーグレインが美しい柾目杢の極上プレミアムグレードハカランダを惜しげもなく使用。ワンピースマホガニーネック、エボニー指板&ブリッジ、ウェバリーバンジョーペグ(アイボロイドノブ)、ハカランダ化粧板、ヘッドアバロントーチインレイ、スノーフレークス指板インレイ、塗り込みべっ甲柄セルロイドピックガード、メキシコ貝&日本鮑の45スタイル・ロゼッタ&トリム、アイボロイドバインディング、モザイクバックストリップ、30sエボニーロッド、ニカワ接着、1930年式スキャロップド・Xブレイシング。氏のアプローチの面白さは、そのコンセプトに忠実な事。縮尺モデルはボディサイズだけにとどまらず、その他可能な部位全てにその縮尺を用いるストイックさです。本器でもナット幅やスケールにまでその縮尺は活かされています。工法や技術は言わずもがなの折紙付。音量とレスポンスはダウンサイズを感じさせません。音色を金属質に感じさせない豊かな倍音。それでいて抜けの良さと響きのトラッドさはビンテージを知り尽くした塩崎氏にしか成せない技。さらにはそのボディからくるトーンバランスの秀逸さは驚きの一言です。トップのピックガード外側付近のわずかな爪の置き傷とひき傷、バック面の塗装クラックラインはありますが使用感は大変薄くとても美しい状態をキープしています。塩﨑氏自身も""ちょうど良い""とこの感触に大きな手応え感じる1本。日本人には少し大きめなアメリカンギターサイズ、そこから得られた日本人ならではの発想で産み出された至極の1本。ビンテージファンはもちろん、全てのギターファンに味わって頂きたい、ビンテージギターのみでは決して出会えない珠玉の1本です。オリジナルハードケース付属。新品時参考価格1,600,000円+TAXのお品。
Condition:EX++
Top:Solid Premium Adirondack Spruce
Side:Solid Premium Jacaranda
Back:Solid Premium Jacaranda
Neck:Honduras Mahogany 1pc.
Fingerboard:Ebony
Bridge:Ebony
Machine Head:Waverly/Gold
Fingerboard Inlay:Snowflakes(Abalone)
Rosette:Abalone
Binding:Ivoroid&Abalone
Pick Guard:Tortoise Color
Pick up:none
Nut width:43.8mm
Scale:635.0mm
Case:Original Hard Case