フェンダーのアコースティック・フラットトップはリッケンバッカーの数々の銘器を世に出した技術者として著名なロジャー・ロスマイル氏の協力によって1963年に製造を開始、当時としては革新的すぎたのか10年を待たずして後年1971年には全モデルが一度廃盤となってしまいます。このギターは"パロミノ"といって文献上は1968年から1971年まで生産されていました。わずか4年早々に姿が消えてしまったため、市場での流通が少ないモデルの一つで、かつブラックカラーは中でもさらに珍しい1品です。スプルーストップ、マホガニーサイド&バック、メイプルネック、ハカランダ指板、オリジナルピックガード、ロープパターンロゼッタ、クルーソンペグ。指板には綺麗なハカランダ材が使われ、白ノブのクルーソンペグというスペックです。当時のフェンダーアコースティックの特徴としては、クローシャンヘッドのボルトオンネックにピックガードがビスの二点留めという所と、ボディ内部には補強と音響面を考慮した金属製のパイプが走っているという所が分かりやすく個性的です。このモデルはサドルが金属製で、オクターブの微調整ができるようにもなっています。ネック、プレイコンディションは良好で個性を活かしたやや低めの弦高セットアップ、ハイポジションまでのアクセスは容易です。ネックエンド裏面のジョイント部分に塗装のクラッキングタッチアップ修正跡がありますが木部へのダメージは無く外観のみで使用にも全く問題はありません。その他は小傷はあるものの表面的にも大きな傷みが少なく、経年を踏まえればかなり美品といえるレベルです。コンプレッションが強くパーカッシブな響きで横縦のレンジにムラが少ないのとミュートブラッシング音もザクッと男前なキレ具合で素早くエモーショナルなカッティング奏法などではこの上ない魅力を発揮できます。先で触れたようなニュアンスは60'sギブソンなどでもよく表現されますが、また違った角度の個性でこのギターで味わいがたいものです。何よりもルックスがクールです。どうぞお試し下さい。汎用ハードケース付属
Condition:EX+
Top:Solid Spruce
Side:Mahogany
Back:Mahogany
Neck:Maple
Fingerboard:Jacaranda
Bridge:Hardwood
Machine Head:Kluson/Nickel
Fingerboard Inlay:Dots
Rosette:White&Black
Binding:White
Pick Guard:Original
Pick up:none
Nut width:43mm
Scale:645mm
Case:Hard Case