あらゆる弦楽器製作において喝采を博している米国のマイスター"Stephan Marchione(スティーブン・マルキオーネ)"の二十五年以上のキャリアの結晶とも呼べる最新作です。彼は数々の有名ビルダーを輩出したPensa Suhr在籍後1993年に独立し、2001年からはテキサス州ヒューストンへ自身の工房を開いています。トップにスイススプルース、サイド&バックはマダガスカルローズウッドが使われています。いずれも十二分にシーズニングされたプレミアムウッドです。ワンピースマホガニーネック、エボニー指板&ブリッジ、スパーゼルロックチューナー、マダガスカルローズウッド化粧板、クリアピックガード、ウッドロゼッタ、ウッドバインディング、フローレンタインカッタウェイ、100%ニカワ接着。ビジュアルはモダンですが、すべて手作業で、理にかなった昔ながらの製法を用いた一本です。カーボンファイバーロッドの補強が添えられたネックは論破できないほど確実にボディや指板と接合されており、狂いが無く、長年安定したプレイを支えます。トップ構造はエックスとファンのハイブリッドタイプで、ブレイシングが表板のカーブと完全にフィットするスパニッシュの伝統的な製法を用いています。すべてのマルキオーネギターに採用されており、これによって音が大きく、頑丈なギターが生まれます。圧倒的に太い出音で、とりわけハイレゾナンスな中音は一聴の価値があります。とても美しい、硬質な響きを持ったギターです。驚くほど明瞭な音で鳴り、指板の何処を押さえてもロス無く音が飛び出す感覚は彼の作品でしか味わえません。作られて間もない楽器とは思えないほど豊潤でダイナミクスがあり、抑揚の表現力に素晴らしい一本です。サウンドはもちろん、恐ろしく完成度の高いギターで、木工、装飾、塗装、すべてにおいてパーフェクトな仕上がりです。アーチトップやソリッドボディのエレキギター製作が目立っていたのであまり知られていないことかもしれませんが、作家人生において彼が1990年に最初に作ったギターの中にはフラットトップのOMCがありました。そういった経緯から本作は彼の原点回帰した作品といえますが、まったく新しく生まれ変わって進化を遂げたモデルであり、今後のフラットトップ業界へもショックを与えることとなるギターとなりそうです。
Condition:NEW
Top:Solid Swiss Spruce
Side:Madagascar Rosewood
Back:Solid Madagascar Rosewood
Neck:Mahogany 1Pc.
Fingerboard:Ebony
Bridge:Ebony
Machine Head:Sperzel/Black
Fingerboard Inlay:none
Rosette:Wood
Binding:Wood
Pick Guard:Clear
Pick up:none
Nut width:43mm
Scale:647.7mm
Case:Original Hard Case