1959年登場の"Melody Maker"。ギブソン・ソリッドエレクトリックの最もカジュアルなモデルとしてラインナップされ、初めてカタログに載った1960年の価格は＄99.50（なお同年Les Paul Modelの価格は＄265、Specialが＄195.50、Juniorは＄132.50でした）。Les Paul Juniorより薄いマホガニーフラットボディに、ヘッドはGibson特有の"耳"を廃したストレートな形状。ピックアップにはポールピースが露出しないクローズドスタイルのシングルコイルタイプを採用。61年にLes Paulが所謂SGシェイプに変更になるのと同時に、Melody Makerも独自のダブルカットデザインに変更。その後65年初頭からの本器ではサンバーストのカラーリングを廃しチェリーレッド/ファイアエンジンレッドに、ホーンとボディエンドが伸びたような形状になり、特有の細長いシェイプが一層特徴的なデザインに変更されました。翌66年にはSGとボディを流用したSGスタイルへと変遷。59年の登場から60年代前半まで、2PU仕様の"Melody Maker Double"、ショートスケールの"3/4"もあわせた年産本数は、各年おおよそ3、4,000本程度であるのに対し、このボディシェイプを採用した65年の生産本数は12,000本近くに上ります。翌年の前半にはSGシェイプへと切り替わるため展開期間は1年程と短いものの、かなり広く普及されたデザインと言えるでしょう。軽いボディ故の解放感に溢れた生鳴り、明るく軽快な反応ながらも倍音感豊かにラウドな広がりを感じることができる一本。ネックシェイプも適度に丸みがある気持ちの良いグリップ感で、ワイドネック期のGibsonネックを楽しめるソリッドとしては、手に入れやすい最後のモデルとも言えるのではないでしょうか。こちら全体的なウェザーチェックなどヴィンテージらしい雰囲気を持ちながら、塗装表面の艶感をしっかりと残した比較的綺麗な印象。細かな傷、打痕、エンドピン付近に別テールピースの取り付け跡などはあるものの、外観を著しく損なうようなダメージはなく、リフレットが施されている為プレイコンディションも良好です。ペグは近年製Kluson、ブリッジはABMのアルミ削り出しコンペンセイテッドに変更済み。チューニングの安定性とダイレクトな生鳴にサスティーン、ポテンシャルをしっかり活かした機能性・音質向上が図られています。ロッドの調整も含めとても良いネックコンディション。即戦力で使っていただきたい60's Gibson。ぜひご検討ください。古いアーチトップハードケースが付属。

Condition:EX++
Body:Mahogany
Neck:1pc Mahogany
Fingerboard:Rosewood
Fingerboard Inlay:Dot
Bridge:ABM3021NA Changed
Machine Head:Kluson 3per Plate Single Line Changed
Pick up:Original PU-380
Nut width:42mm
Scale:628.65㎜
Control:1Volume, 1Tone
Weight:2.42kg
Case:Hard Case