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1964年と1966年が混在するFENDER JAZZ BASSの入荷です。
シリアルは1961年。ネックデイトは1964年。ボディにはPreCBS期の個体に見受けられるネイルホール(治具穴)が見受けられますので1964年までに製造されたボディと判断。ポットデイトは1966年に統一。ピックアップはグレイボビンとフォームバーコイルの組み合わせになりますが、1964年中期以降からこの組み合わせのピックアップにシフト致しますのでスペック的な相違点はございませんが、ピックアップは1966年と判断致しております。その理由として、ポットとピックアップのハンダが全てバージンになります。リアピックアップの配線が入荷時外れておりました為、ハンダ付けを行いましたが入荷時はバージンの状態でございました。交換パーツは無く、消耗品のナット、フレット、ジャックもオリジナルをキープ致しております。ベースとしてのコンディションは良好で、ネックコンディションも良好状態をキープ。フレットはやや低い状態ですが、トラスロッド残量もありプレイコンディションも良好です。
推測の範疇にはなりますが元々1961年に製造/出荷。その後1964年にネックを交換。1966年にピックアップとポットを交換したと考えれば妥当性は出てきますが、無理やり交換された形跡は無く、ジョイント部の隙間も殆ど無く綺麗な状態です。センターズレも無く元からこのボディとネックの組み合わせだったと考えても差支えの無い状態です。ネックとボディのマッチングを考えますと単純にその辺のネックを取り付けたとは考えにくく、このボディに合うネックを取り付けたと考えた方が妥当性がございます。またボディにデイトの記載が無く、ジョイント部の塗装の塗り方も63年頃からの塗装の乗り方である点から、63年から64年頃に生産されたボディと判断致します。この点から考慮致しますと、ボディとネックはオリジナル。ピックアップとポットは1966年製。プレートは当店に辿り着くまでの間に誤って取り付けられたと考えた方が整合性がある様に判断致します。
正直な所、全てがフェンダーファクトリーで行われた証拠もありません為推測の範疇に留まる個体にはなりますが、楽器としての非常に高いポテンシャルを持ち合わせております。何よりもネックの安心感はグリップを握った際に強く感じます。トラスロッド残量もありながらネックはストレートな状態をキープ。フレットは低い状態ですがプレイコンディションは良好状態をキープ致しております。ピックアップは1966年と考えた方が妥当と判断したもう一つの理由として、出音はバランス重視な印象を持ちます。密度のある中音域を軸にワイドレンジに構成されたバランスの良いサウンドをアウトプット致します。ただボトムの存在感もしっかり出ておりますので、サウンドが腰高に感じる事はありません。一音一音が太く鳴り響いております。良い楽器は一音で分かるとも言いますが、その部類の個体だと思います。
Condition:EX
Body:Alder
Neck:Maple
Fingerboard:Rosewood
Bridge:Original
Machine Heads:Original
Pick Guard:Tortis Type
Pick up:Original
Preamp:----
Scale:864mm
Case:ブラックトーレックス(シール多数貼っております。)