国内外問わず使用アーティストも多い、日本を代表するブランド”YAMAHA”。ダイナミックギターから始まりFG、更には豪華なを意味するL(Luxury)シリーズが最高機種として1974年に発売されました。その中でも発売開始の翌年に生まれたL四天王はファン憧れの最高機種、ヤマハアコギのレジェンドとして今でも非常に高い人気を誇っています。本器は四天王L53の系譜、現在のLL36の前身に当たる当時のフラッグシップ”LL-33J”。ボディ内革ラベル欠損の為詳細な年式は特定できませんが、製造開始の1994年から製造終了の2004年までの期間に製造されたUSED品です。高級スプルーストップ、ローズウッドサイド&バック、マホガニー1ピースネック、エボニー指板&ブリッジ、パールオリジナル指板インレイ、ブラックピックガード、アバロンロゼッタ&トリム、独自のスキャロップド・Xブレイシング、ボディ全面高級ラッカー仕上げ。1975年に四天王L53が生まれ80年のモデルチェンジを経ることで前期仕様と後期仕様が存在。その後LL53Dへと更にモデルチェンジされ、そこから分岐する形で1994年に本モデルLL-33Jが誕生しました。後継機種であるLL36が発売される2004年まで製造が行われ、惜しくも製造が終了してしまったモデルです。当時のレギュラーラインフラッグシップ機、Lシリーズが誕生してから20年という節目にこれまでのノウハウを投入され製作が開始されました。Xブレイシングの交点が左右非対称の構造、スキャロップの施されたブレイシング、ネックの接合部をL字型にしたLブロック等の独自の構造を採用しています。「低音は低音らしく、高音は高音らしく、全体的に鳴るボリュームのある音を」を基本として考えられた設計。現在とは違った設計故にまた違う個性、魅力を持ったギターです。トップ材には現在のイングルマンスプルースとは異なり高級スプルースを使用し目の詰まった材を使用。比較すると芯の強いサウンドの傾向があり、より明るくハキハキとしたクリアなサウンドを持った材です。古くからの芯の強く凛とした伸びやかなサウンドと現在の柔らかく空気感の強いサウンドの中間的な響きを感じられる音色。スキャロップの効果でタッチに対する反応性もボリューム感も獲得しており、繊細な演奏にも対応しやすくなっています。やや柔らかさを感じ厚みのある低音域、磨かれたような煌びやかさの高音域、新旧の交わるサウンド故に両者の良さを掛け合わせたような独自の魅力を持ったギターと言えるでしょう。上述の通りボディ内革ラベルが欠損、ペグの経年によるくすみ等が見られます。その点を除くとボディ表面に僅かな当てキズや細やかな擦りキズと細やかなウェザーチェック等が見られるモノの、20-30年程を経たであろう年代を感じさせない程のキレイな状態をキープしている本器。ネック周りの演奏性も良好で実用度の高いプレイヤーズコンディションの1本です。脈々と受け継がれているLシリーズ、過去と現在を繋ぐ過程を垣間見ることが出来る1本です。メイド・イン・ジャパン最高峰のアコースティックギターを是非ご体感下さい。
汎用ハードケースが付属します。
Condition:EX
Top:Solid Spruce
Side:Solid Indian Rosewood
Back:Solid Indian Rosewood
Neck:Mahogany
Fingerboard:Ebony
Bridge:Ebony
Machine Head:TM-37G
Fingerboard Inlay:Original Pearl
Rosette:Abalone
Binding:Abalone&White
Pick Guard:Black
Pick up:None
Nut width:43mm
Scale:651mm
Case:Hard Case