Steve Klein。50年もの間、ギター業界のトップを走り続ける一人の偉大なルシアーでもあり設計者です。独創的なデザインの一つ一つは人間工学的理論に基づき設計され、発明家的思考でストレスなどが解消されています。しかしそれは彼のアイディアのみで生み出したものではなく、長年築き上げた一流のアーティストとのコミュニケーションなどから得たトライ&エラーから構築されたもので、その一つ一つは実から得たものです。その一つ一つが革新的で先を行く彼のデザインや構造理念がギター業界に与えた影響は計り知れません。現在、KleinギターはSteve Klein氏とその設計を完全に具現化できる熟練ビルダーのSteven Kauffman氏のパートナーシップで製作されています。カフマン氏の技術の高さはクライン氏がパートナーシップとして選んだというだけでも言うまでもないでしょう。天才的な技術の高さでクライン氏の頭脳を具現化しています。本器は2019年の作品。"396L"という薄胴でスモールサイズのモデル。フレイム杢の美しいコアウッドサイド&バックの1本です。白肌のスプルーストップ、マホガニーネック、ローズウッド指板、エボニーブリッジ、シャトラーオープンバックペグ、ホリーバインディング、ウッド&パールロゼッタ、クリアピックガード、0フレット仕様。トップ構造はXブレイシングと双璧をなすカーシャブレイシング。蜘蛛の巣状に貼り巡らせたクラインギター唯一のスタイルです。弦を弾くと一発目で並のギターではないことがわかります。ネックを持つ左手や楽器の触れる腹に返ってくる振動だけで、楽器全体がアクセル全開さながらバイブレーションしていることが実感できる無二の感覚。明瞭な高音域、まとまりの良いクリアな中音域、そしてガランとした空間を感じさせる低音域。比較的小ぶりなサイズながら、本来持っているこの圧倒的なボリューム感とハリが胴の薄さから跳ね返りの速さを増し、想像以上のレスポンスで生み出されています。氏のギターは使う木材、デザイン、音色、すべてが個性的ですが、ただの奇抜なギターとはワケが違い、そのすべてが綺麗に混ざり、高い水準で完成されています。2019年製のUSED品ですが、クリアピックガード回りのほんのわずかな爪キズなどは見られますが殆ど目立たず、その他ラッカーの塗装引けやネックの継ぎ目付近に極小の使用には影響のない塗装の気泡が見られる程度。使用感薄の極上品です。新品においても日本においてもなかなか流通することがないクラインギターですが中古品の流通は極めて稀です。世界には素晴らしいギターがあることを改めて気づかせてくれる、魅力イッパイのギターです。
Condition:EX++
Top:Solid Spruce
Side:Solid Flamed Hawaiian Koa
Back:Solid Flamed Hawaiian Koa
Neck:Mahogany
Fingerboard:Rosewood
Bridge:Ebony
Machine Head:Schertler
Fingerboard Inlay:Slotted Diamonds
Rosette:Pearl&Wood
Binding:Holly
Pick Guard:Clear
Pick up:none
Nut width:45mm
Scale:650mm
Case:Ameritage Hard Case