圧倒的なキャリアを裏付けに卓越した技術と持つ日本人ルシアー藤井圭介氏。富山県に自身の工房を構え、その技術を注ぎ込み渾身の作品を製作しています。本器は氏の最新作ノンカッタウェイのOMモデルです。トップに配されたアラスカブルーシトカスプルース。この材は長年の偶然が生んだ産物。アラスカ南東部のロガーやフィッシュトリッパーはおよそ20世紀にかけて伐採キャンプとしてフロートハウスの水上にて生活していました。このフロートハウスとして使われていたアラスカのスプルースは半世紀以上塩水に浸かり浮力を増し、大きな鉄の杭を打たれることにより鉄分の酸化などの化学変化により独特の青みと灰色みえお帯びた神秘的な材へ変化しました。非常に限られた資源で需要が高くあらゆる偶然が生んだ奇跡の材と言えます。青グレー掛かった色味は天然の物です。陰影により揺れる美しいカーリーを纏ったホンジュラスマホガニーサイド&バック、ホンジュラスマホガニーのワンピースネック、エボニー指板&ブリッジ、ゴトー510ペグ&エボニーボタン、クリアッピックガード、製作家のアイデンティティーと言えるロゼッタは一つ一つ恐ろしく細かい木材パーツを組み合わせた緻密で芸術性の高いハンドメイドモザイク、ウッドバインディング、ジェスカーエヴォゴールドフレット、ノンカッタウェイ。トップ構造はノンスキャロップドXブレイシング。弦、ポジショニングを問わない他音との懐きの良さ。長い年月弾きこまれたような膜の取れた音像は奇跡のトップ材から来るものでしょう。程よい空気感の中にも杢の効いたホンジュラスマホガニーの密度でしっかりと基音の太さを逃がさずサウンドの芯と余韻がブレません。パーフェクトなピッチ感だけではなく、浮き沈みのバランスをより求められるマホガニーモデルですがそのバランスが素晴らしく、様々なキー、ローからハイへのポジショニングからアプローチしても藤井氏の持つサウンドそのバランスをキープしています。この要素は音色での部分は圧巻なのは勿論の事ですが、もう一つの要因としてはその演奏性の高さにあります。ネックの握り、指板、フレッティング、ヒールのフォルム、肌に触れる部分のR取り、エッジの処理。そのすべてが秀逸で弾きやすい。どの角度から見てもどの視点から見ても圧倒的な技術で製作されており、実用性を最大限に考慮しながら、美しさを最大限に引き出した圧倒的なセンスはまさに芸術です。第一線で活躍するアーティストも氏のギターを愛用し、セットアップ技術も高い信頼を受けておられ名実共にその実力は紛れもありません。長く愛用していく上でもとても安心できる要素でしょう。ぜひお手に触れてご体感ください。
*当店ではFUJII GUITARSのカスタムオーダーを受け付けています。詳しくは梅田店までお気軽にご相談ください!!
Condition:NEW
Top:Solid Alaska Blue Sitka Spruce
Side:Solid Honduras Mahogany
Back:Solid Honduras Mahogany
Neck:Honduras Mahogany 1Pc.
Fingerboard:Ebony
Bridge:Ebony
Machine Head:Gotoh510/Black
Fingerboard Inlay:none
Rosette:Wood Mozaic
Binding:Wood
Pick Guard:Clear
Pick up:none
Nut width:44.5m
Strings width at bridge(1E to 6E):55.0mm
Scale:643mm
Case:Original Hard Case(Boblen)