埼玉県所沢市に工房を構える西野手工工房。主宰である西野春平氏は1965年よりギター製作を開始し、69年に同工房を設立。ギター製作52年のキャリアを持つ巨匠ギター製作家の一人です。本機は2019年に製作された1本。ハウザー1世の設計を基にした人気の機種”NR-3”です。スプルーストップ、ローズウッドサイド&バック、マホガニーネック、エボニー指板、ローズウッドブリッジ、ローズウッドバインディング、ゴールドカラー糸巻き。世界的に非常に高い評価を受け数々のクラシックギター製作家に影響を及ぼしたハウザー1世。西野春平氏もその影響を受けた一人と言えます。そのハウザーの設計を基にアレンジを加え製作されているのが本器。630mm弦長でテンション感を抑え演奏性を高められた1本です。その特性上細やかなフレーズを弾くための運指が楽になり、音色も柔らかい方向へと向かいます。松らしい明るさのある輪郭のハッキリとした音色、ローズウッドらしい重厚さや上品さのある音色。伝統的で定番の材構成ですがやはり聴き馴染みのある音色には安心感を覚えます。指当たりが良く滑らかな立ち上がりで見た目以上にまとまりが良くクリアなサウンド。扱いやすさにおいてはピカイチと言える1本です。6弦側ショルダー箇所とボディエンド箇所に白くなった米粒大ほどの当てキズ、口輪付近にはピックで弾いたような弾きキズや塗装の引けが見られますが、その他は薄い擦りキズほどと比較的キレイなコンディションをキープされている本器。ネック周りにもトラブルはなく弾きやすい演奏性を保った良好な1本です。伝統を踏まえブラッシュアップされた扱いやすいクラシックギター。国産手工品としては比較的お手頃な価格という点も魅力ではないでしょうか。是非お手元でお楽しみ下さい。
汎用のギグケースが付属します。
Condition:EX++
表板:スプルース
側板:ローズウッド
裏板:ローズウッド
指板:エボニー
下駒:ハカランダ
指板幅:51mm
弦長:630mm
汎用ギグケース付属